Sunday, April 12, 2020

サンダース撤退でも国民皆保険がアメリカで実現するかもしれない理由 - Newsweekjapan

<コロナ禍で弱者救済の声が高まる今、皮肉にも民主党予備選から脱落したサンダース。だが78歳の反乱分子が掲げた「社会主義的政策」はアメリカの目指す目的地になった>

ユダヤの民を約束の地に導きながら、自分はその地に入れなかったモーゼ。4月8日、米大統領選の民主党予備選からの撤退を表明したバーニー・サンダース上院議員はその社会主義者版だ。

新型コロナウイルスが猛威を振るうなか、民主党ばかりか共和党とトランプ政権も、いや世界中の多くの国々がサンダースの目指した約束の地を目指そうとしている。

非妥協的で自分の正しさを疑わず、対立候補にけんか腰で口論を吹っかけていたサンダースは、皮肉なことにそうした情勢下で白旗を揚げた。

だがこの異端児は、社会主義的な政策という遺産を残した。78歳のサンダースがアメリカ史上初のユダヤ系大統領になる可能性は、ほぼなくなった。だが彼がアメリカ政治にもたらした変化はすぐにはなくならないと、政敵でさえ認めている。

変化の波が及ぶのは民主党内だけではない。共和党と共和党の大統領が2兆ドル規模の救済策という史上最大の社会主義的な政策を進んで受け入れた。しかも今や民主党ばかりか共和党まで、国民皆保険について真剣に議論し始めている。これはサンダースの公約の目玉だ。

感染拡大が収束しても、この状況は続くだろう。その証拠にドナルド・トランプ米大統領は、かねてから検討してきた大型のインフラ投資計画をコロナ危機への経済対策の一環として推進しようとしている。

サンダースが掲げていたたいまつを受け継ぐのは、民主党の指名候補となることがほぼ確実となったジョー・バイデン前副大統領だ。バイデンは声明でこう述べた。

「サンダースと彼の支持者たちはアメリカの政治的な議論を変えた。これまでほとんど顧みられず、法案の成立などとうてい望めなかった政策課題が今や中心的なテーマになっている。所得格差、国民皆保険、気候変動問題、大学の授業料無償化、学生ローンの免除。これらはバーニーと彼の支持者たちが息吹を与えた課題の、ごく一部だ」

最大の強みが裏目に

サンダース自身も支持者に向けた撤退表明の演説で同じ趣旨のことを述べた。「過去5年間の私たちの運動がイデオロギー闘争に勝ったことは誰しも認める。つい最近まで(私たちの主張は)過激で二次的なものと見なされていたが、今では主流の考えとなり、全米の多くの都市や州で実施されている。それが、私たちみんなで勝ち取った成果だ」

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