Thursday, May 28, 2020

ペットのコロナ感染「防ぐ人・防げない人」の差 - 東洋経済オンライン

大事なのは「ペットの預け先」を見つけること

愛するペットのコロナ感染を防ぐにはどうすればいいのか?(写真:Pangaea / PIXTA)

新型コロナウイルス感染症の拡大を抑えるための努力が功を奏し、徐々に感染者の報告数は減少しているが、第2波に備えるための対策が議論され始めている。

このような状況下で、ペットの飼い主が心配するのは「自分が感染してしまったら、ペットをどうすればいいのか」「ヒトからペット、あるいはペットからヒトに感染することはないのか」ということだ。

5月26日時点で、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学システム科学工学センターの集計によると、全世界で540 万人を超える感染者が確認されている。

一方、ヒトの感染者数に比較すると極僅かではあるが、飼い主から犬や猫に感染したケースが数例あり、動物園では大型ネコ科動物への感染も報告されている。

東京都獣医師会 危機管理室 感染症対策セクションでは「様々な報告によると、飼い主とペットとの接触の仕方や、過密な状態での多頭飼育等、生活環境の条件によっては、ヒトからペットへの感染の可能性はあるとされていることから、飼い主が新型コロナウイルスに感染した場合には、ペットの世話を家族や知り合いに依頼するなどするほか、家庭内でもできるだけ感染者とペットとの接触は避けるよう工夫することが望まれる」と注意喚起している(※1)。

※1 新型コロナウイルス感染症とペットを含む動物への感染に関する情報は、日々更新されており、東京都獣医師会HPでは、5月23日付で最新の情報を発信している。

どうすれば「ペットの感染」防げる?

東京都獣医師会によると、「ペットの感染を防ぐには、まず飼い主が感染しないこと」としている。

しかし実際問題として、飼い主が新型コロナウイルスに感染した場合、一緒に暮らすペットに感染しないようにする対策はあるのだろうか?

感染者である飼い主からペットへの感染を防ぐ対策の1つとして、東京都獣医師会が提案しているのが「信頼できる人に預ける」という方法だ。そうすれば、飼い主が病院に入院することになってもペットの心配をする必要がなくなる。

では、その際、ペットの受け渡しをどう行えばいいのだろうか? 飼い主のこうした不安に応え、東京都獣医師会では具体的な引き取り方法についてHPで情報を発信している。今回、より詳しい対処法について取材した。

まず、基本的な知識として知っておきたいのは、感染した人が住んでいる環境には大量のウイルスが存在しているということだ。家具などはもちろん、飼い主と同じ環境にいたペットの体表にも大量のウイルスが付着していると考えられ、犬や猫などが感染している可能性もある。

当然、その部屋に入室した人やモノにもウイルスは付着し、人の場合には感染する危険性が高くなる。ペットホテルや知り合いに預けるにしても、ペットを引き取りに行く人は、感染している飼い主との接触を避けることが鉄則だ。

そのためには、玄関の外にペットを入れたキャリーケースを置き、感染している人とは対面せずに、ペットを預け先に連れて行くという方法が最良といえる。具体的にはどうすればいいのか、以下に説明する。

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