Sunday, July 26, 2020

インドネシアで残忍な差別を受け続けるパプア人、彼らの声よ世界に届け─#Papuanlivesmatter(パプア人の命も大切だ)(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース

「フロイドの死」がインドネシアまで響く

ブッチャー・タブニ(40)は、17年間の禁固刑を受ける覚悟を決めた。彼は昨年、パプア人に対する不当な扱いに抗議すべくデモ活動を首謀したため、裁判所が有罪判決を下したのだ。 タブニは当初、反逆の容疑を否認していた。しかし自分が投獄されることで、インドネシアにおける残忍な「パフア人差別」に関心が集まるかもしれないと判断したのだ。 それが意外な展開により、刑期はたった数ヵ月間に縮まる。 ジョージ・フロイドの死がインドネシア中で反響を呼ぶと、タブニを含むパプア人ら7名の運命は、正義と平等を求める人々の声により変わったのだ。フロイドの死は、国家的なトラウマに向き合うことを避けてきたインドネシアにおいて、パプア人を支援する世論の高まりを引き起こしたのである。 「政府は恐れているんです」 タブニは最近、刑務所から弁護士を通じて語った。 「『Black Lives Matter』運動が、抑圧されたパプア人への支援運動を引き起こしたのです」 SNSは先月、「#Papuanlivesmatter(パプア人の命も大切だ)」というハッシュタグで溢れた。このハッシュタグは俳優や芸術家に加え、インドネシアの多くの進歩的な若者から支持を得た。大学生たちはパプア人と人権活動家を交えたオンラインセミナーを企画し、これまで一切行なわれることがなかった会話を展開させた。 さらに、イスラム教徒の学校が多いことで知られている都市を含む各地で、パプア人でない人々も変革を求めて抗議デモを行なったという(パプア人は主にキリスト教徒なため、大部分がイスラム教徒のインドネシアでは宗教的にも少数派なのだ)。 「ジョージ・フロイドの事件がなかったら、多くのインドネシア人はパプア人に対する不当な扱いについてじっくり考えることがなかったでしょう」 「Papuan lives matter」に関するオンラインセミナーを主催したインドネシア大学の学生執行委員会長、ファジャール・ヌグロホ(22)は言う。 「人々は彼の事件に、インドネシアで起きている人種差別との類似点を見た。だからこそパプア人に対して関心を持ったんです」 ヌグロホはインドネシアにおける多数派の民族、ジャワ人である。 「人種差別が起きている理由を、大勢が知りたがっていました。これを理解するには複雑な歴史をたどる必要があるのです」

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July 26, 2020 at 03:11PM
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