インドネシア西ジャワ州ブカシ県の工業団地で新型コロナウイルスの感染が拡大している。６月の英蘭食品・家庭用品大手ユニリーバの工場を皮切りに、自動車用タイヤ世界大手ブリヂストンなど日系を含む複数の工場でも感染者が確認された。リドワン西ジャワ州知事は、団地内で発生、拡大しているクラスター（感染者集団）への対応として、事業主に対し従業員の工場外での活動についても把握するよう求めている。 ブリヂストンのインドネシア法人ブリヂストンタイヤ・インドネシアは、西ジャワ州ブカシの工場で８月上旬からこれまでに22人が新型コロナウイルスに感染したと明らかにした。広報担当者によると、既に９人が回復しており、13人が現在も隔離療養中。新たな感染者は確認していない。 同社は現地の新型コロナ緊急対策本部（タスクフォース）と調整を続け、厳格な衛生規律を順守しつつ、工場の操業を続けている。仕入れ先や販売先への影響はないという。 ＣＮＢＣインドネシアによると、ブリヂストンタイヤ・インドネシアのムキアト社長は、工場では衛生規律を順守していたことから「工場が感染源でなく、物故者の家庭への弔問や市場など工場外で人が集まる場所に行ったことが影響したのかもしれない」と話した。 ブリヂストンタイヤ・インドネシアは、西ジャワ州ブカシとカラワン工場で計3,000人以上が働いている。ブカシ工場には昨年末時点で1,700人が勤務。主に乗用車向けのタイヤを生産している。生産能力や稼働率については明らかにしていない。 ブカシ県では、ユニリーバの現地法人ユニリーバ・インドネシアが６月下旬、工場でＰＣＲ検査を実施したところ、21人の感染を確認、工場の操業を一時停止した。韓国ＬＧ電子は８月下旬、チビトンにあるテレビ生産工場で200人規模の感染が確認され、９月９日まで工場を閉鎖すると明らかにした。 オイルシール世界大手、ＮＯＫ（東京都港区）の製造子会社ＮＯＫインドネシアの野口城二社長によると、同社のＭＭ2100工業団地内にある工場でも今月初めまでに220人の感染を確認した。 ■工場外活動の報告を＝州知事 リドワン知事は４日、新型コロナ感染者が増えているブカシ県のデルタマス工業団地を訪問した。 ジャカルタ・ポストによると、知事は工業団地の所有者らと会い、クラスターの予防に向け、工場勤務者に対して、毎朝日報で工場外の活動を報告させるように促した。その日報を基に、従業員の行動パターンから感染リスクを分析する考えだという。 知事はまた、工場で換気機能が不足していると指摘。工場の経営者に対し、感染者を確認した場合には、その従業員が勤務していた区画を閉鎖する一方、他の区画では稼働を続けて工場の生産性を維持するよう求めた。 テンポによると、リドワン知事は「コロナ感染者が確認された工業団地の多くは厳格な衛生規律を取っていた。工業団地は感染源でなく、衛生規律が工業団地ほど厳格でない近隣の住宅地から感染が広がっている可能性がある」との見方を示した。
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September 07, 2020 at 09:31AM
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【インドネシア】西ジャワ工業団地で集団感染 ブリヂストンも発生、知事対応へ（NNA） - yahoo.co.jp
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