Sunday, November 1, 2020

高齢者がペットを飼うのはわがまま?(読売新聞(ヨミドクター)) - Yahoo!ニュース

ペットと暮らせる特養から 若山三千彦

 前回まで3回、進行性核上性麻痺(まひ)という難病で、愛犬のナナちゃんと一緒に入居した渡辺優子さん(仮名)について書きました。その第1回について、高齢者が新たに子犬を買ったことに対する大きな反響がありましたので、高齢者のペット問題について少し話させていただきます。  終生その命を守る責任を負えない高齢者がペットを飼うのはわがままである、という多数の意見には、私も200%同意です。私は現在55歳で、愛犬たち(文福たちではなく、自宅にいる自分自身の愛犬たちです)は10歳です。よく妻と話をするのは「この子達が亡くなったら、もう新しい子を飼うのは無理かもしれないね」ということです。

60歳を過ぎて子犬を迎えてはいけない

 最近の犬の平均寿命は14~15歳。私の愛犬たちが15歳で死ぬとして(考えたくはありませんが)、その時、私はもう60歳です。そこから新しい子犬を飼ったとしたら、そして、その子が平均寿命まで生きてくれたとしたら、私は75歳になります。まだまだ元気でいられるかもしれませんが、60代、70代には思いもかけぬことが起きることを私たちは仕事上よく知っています。脳 梗塞こうそく で倒れ、半身麻痺になるかもしれません。転倒骨折で車いす生活になるかもしれません。認知症を発症し、急激に進行するかもしれません。万が一の時、愛犬を不幸な目にあわせてしまうと考えたら、60歳を過ぎて、新たに犬を迎えてはいけないとわかっています。

自分が高齢になった時、正常な判断ができるか

 しかし、現実問題として、私自身が60代になった時に正常な判断を下せるか、となると、その自信がありません。人間、高齢になると、認知症にならなくても、記憶力や理解力、判断力、自制心などが衰えてくるからです。また性格の先鋭化といって、もともとの性格の一部が強くなってしまうことがあります。年をとると、頑固な人はより頑固に、怒りっぽい人はより怒りっぽくなるという現象です。これらのことは人間の頭脳の、いわば経年劣化によるものですから、程度の差や、早い、遅いの違いはあれど、すべての人が避けようがない現象です。  最近社会で問題になっている「キレる老人」や「クレーマー老人」は、判断力や自制心の衰え、あるいは性格の先鋭化が原因である可能性があります。  また、高齢者が特殊詐欺の被害にあうことが多いのも、同じ原因であると思います。少し前まではとてもしっかりしていて、詐欺の被害にあうなんて信じられなかった人が、ころりとだまされてしまう。それはまさに、理解力や判断力、自制心の衰えによるものでしょう。  そして、この加齢による判断力や自制心の衰えこそが、高齢者のペット問題の本質だと私は考えています。

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