犬と暮らしたい人にとって、不動産選びで気をつけるべきポイントは何でしょうか？ 物件選びのコツや注意点、近隣トラブルを避けるための心がけなどを詳しく見ていきましょう。
犬と暮らすための物件選び
犬と快適に暮らす物件選びにおいては、あらかじめ押さえておきたいポイントがいくつかあります。ここでは、どのような点に目を向けて物件を探すべきか、具体的に見ていきましょう。
ペット可物件の特徴
賃貸物件で犬を飼うには、「ペット可」の物件を選ぶことになります。しかし、ペット可の物件は、どんなペットでも飼育してかまわないというわけではありません。頭数や種類などに制限があるケースがあります。
また、ペット可の物件はエリアによっては競争率が高く、周辺相場よりも家賃が高めに設定されている場合もあります。家賃を抑えるためには、「ペット可」以外の条件を緩めるなどの工夫をすることも重要です。
「ペット可物件」と「ペット共生物件」の違い
「ペット可物件」は、飼育が許可されているというだけで、必ずしも「飼育に適している」とは限りません。場合によっては、本来飼育不可であったものの、入居者を募集するためにペット可と変更している物件もあります。
こうした物件では、入居者のなかにはペットを飼っていない人も少なくありません。そのため、近隣へのこまやかな配慮や飼育の工夫が求められます。
一方、ペット共生物件は、ペットとの生活を前提として設計された物件のことを指します。ドッグフェンスやドッグラン、ペット用の水道設備など、飼育に特化した共用設備が設けられているのが特徴です。
家賃が割高で物件数こそ少ないものの、ペット共生物件であれば入居者もペットを飼育している可能性が高く、マンション内トラブルのリスクを避けられます。
間取り・階数・周辺環境のポイントは？
間取りについては、小型犬であってもある程度のスペースが必要なので、サークルが置ける広さのリビングはあったほうがいいといえます。
また、エレベーターがある物件では、ほかの入居者の目が気になって、犬と一緒に乗るのが何となくためらわれてしまう場面もあります。いざとなれば階段でも行き来できるように、あまり高くない階数を選ぶと安心です。
さらに、室内環境だけでなく、散歩がしやすい施設や動物病院といった周辺環境などもチェックしておきましょう。
ペット可の物件での注意点と役立つアイテム
次にペット可物件での注意点と、ペットと暮らすうえで便利なアイテムを紹介します。
退去時の原状回復義務に注意
賃貸物件の退去時には、「原状回復」が必要です。原状回復とは、通常の使用によって生まれる損耗や経年による劣化を除いて、借りた部屋を入居前の状態に戻すことを指します。
ペットによるキズやニオイなどは、通常の使用として認められず、原状回復の費用が高額になる可能性があります。
キズ予防、トイレ対策に役立つアイテムは？
フローリングのキズを予防するためには、ジョイントマットが便利です。床をキズつけないうえに、防音対策にもつながり、犬にとっても足にかかる負担を減らせる点がメリットとなります。
また、ニオイの染みつきを防ぐために、トイレ対策も行いましょう。簡単に洗えるトイレ用マットや水洗トイレに流せる排泄物処理袋を用意して、ニオイが部屋に残ってしまわないようにすることが大切です。
賃貸物件で一緒に暮らしたい、おすすめの犬種
これから犬を飼いたいと考えている場合は、犬種についても目を向けておくといいでしょう。ここでは、賃貸物件で飼うのに向いている犬種を紹介していきます。
トイプードル
トイプードルは聡明でおとなしく、しつけがしやすいことから室内犬として人気が高いようです。ニオイや抜け毛が少ない点も、賃貸物件で飼育するのに適した特徴です。
シーズー
シーズーもニオイや抜け毛が少なく、おとなしい性質を持っています。運動量がそれほど多くなく、無駄吠えなども少ないため、賃貸物件でも安心して飼いやすい犬種だといえます。
チワワ
サイズが小さい犬種であり、賃貸物件でも飼育しやすいとされています。食事や運動量もそれほど多くなく、室内でも安心して飼いやすいのが特徴です。
ただ、警戒心が強い性質を持っているため、無駄吠えをしないようにきちんとしつけることがポイントとなります。
ヨークシャテリア
柔らかい毛並みの割に抜け毛が少なく、しつけをしやすい点から、室内犬としての人気が高い犬種です。ただ、ストレスが溜まると無駄吠えをしてしまうこともあるため、定期的に散歩をして運動できる機会をつくってあげましょう。
パグ
明るくなつきやすい性格を持ち、ニオイも少ないことから、室内で飼育しやすい犬種とされています。落ち着きがあり、警戒心もそれほど強くないため、無駄吠えが少ない点も安心感があります。
トラブルを避けるポイント
アパートやマンションなどの集合住宅では、近隣とのトラブルを避けるために、特にこまやかな配慮が求められます。主な注意点について見ていきましょう。
管理規約を守る
集合住宅の場合は、物件ごとにペットの大きさや飼育数、飼育できる種類があらかじめ定められているケースが多いです。
また、管理規約によって、エレベーターや廊下などの共用部分に関するルールが決められていることもあります。入居前の段階で管理規約に目を通しておきましょう。
きちんとしつけを行う
近隣へ迷惑をかけてしまわないためにも、きちんとしつけをしておくことが飼い主の責務となります。鳴き声やトイレの使い方などで、近隣とトラブルになってしまうリスクもあるため、ペットを守るためにもしつけに力を入れましょう。
また、物件によっては、入居審査の段階でペット面接が必要なケースもあります。
予防接種などの証明書を用意しておく
賃貸物件でペットを飼育する際には、事前にワクチン接種や狂犬病予防注射を行った証明書の提出が求められるのが一般的です。事前に用意しておきましょう。
また、不妊・去勢手術などの繁殖制限を行うことも大切です。
事前相談の重要性
管理会社や大家さんにあらかじめ相談しておくほうがトラブルを予防できます。
また、事前相談をしておけば、近隣の散歩スポットや動物病院などを教えてもらえることもあるでしょう。
しつけや健康面に不安がある場合は、獣医師やしつけのトレーナーなど、専門家のアドバイスも受けてみるのも1つの方法です。
ポイントや注意点を理解して犬と快適に暮らせる物件選びを！
- ペット可物件とペット共生物件の特徴と違いを押さえておく
- 賃貸物件で犬を飼育する際には原状回復義務に注意
- 賃貸物件で犬を飼うなら、おとなしく抜け毛の少ない犬種がおすすめ
- 近隣トラブルを避けるためにも、物件ごとの規約にきちんと目を通しておく
- 必要に応じて専門家のアドバイスを受けてみるのも1つの方法
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March 24, 2021 at 10:00PM
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