
宇治や城陽、八幡3市など府南部の3市3町でつくる城南衛生管理組合が4月、管内で回収した使用済みペットボトルを原料化して再びペットボトルを作る「ボトルtoボトル(B to B)」を始める。サントリーグループと協定を結び、年間4500万本(500ミリ・リットル換算)を再生産する。同様の取り組みは、環境への負荷軽減を目的に、多くの自治体や企業が始めている。(坂木二郎)
今月21日午前、リサイクル施設「エコ・ポート長谷山」(城陽市)に使用済みペットボトルを載せた収集車が次々と到着し、職員ら10人がベルトコンベヤーで選別作業を始めた。キャップの付いたものは手早く外し、中に液体が入ったままのものはラインから取り除く。たばこの吸い殻でいっぱいのものもよくあるといい、別所尚紀所長は「洗浄しきれないものは、埋め立てや焼却処分にします」と話す。
同施設には年間1000トンあまりのペットボトルが運び込まれ、多くはスーパーの食品トレーや衣料繊維などに加工されてきた。使用後は焼却や埋め立て処分となっていたが、4月以降、ペットボトルはサントリープロダクツ宇治川工場(城陽市)などに運ばれ、新たなペットボトルに生まれ変わる。
サントリーとの協定は、府内では精華町と乙訓の2市1町に続き3番目。京都市も4月、別のリサイクル業者と同様の取り組みを始めるという。
「PETボトルリサイクル推進協議会」(東京)によると、2020年度に国内で販売されたペットボトルのうち88・5%がリサイクルされた。世界的にも高水準だが、一方で「B to B」の比率は15・7%。衣料などへのリサイクルに比べて高い技術力が要求されるうえ、業者も限られることからコストがかさみ、サントリー関係者は「採算だけなら新しいペットボトルを生産する方が安上がり」と打ち明ける。
それでも、飲料メーカーでつくる「全国清涼飲料連合会」(同)はこの割合を30年までに50%に引き上げることを目指しており、今回の協定もその延長線上にある。理由について、京都文教大(宇治市)の橋本祥夫准教授(社会科教育)は「リサイクルは世界的に当たり前の潮流になりつつあり、取り組んでいない企業は消費者からマイナスイメージを持たれかねない」と話す。
プラスチックは、生成したり廃棄したりする度に地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出し、自然界で分解されないため海洋汚染の原因にもなる。SDGs(持続可能な開発目標)が叫ばれる中、より厳格なリサイクルや削減を自治体や企業に求める「プラスチック資源循環促進法」が4月に施行されることも背景にある。
コロナ禍で外出機会が減った影響で清涼飲料の販売は低迷しており、ペットボトルまで「悪」と捉えられかねないのは企業として問題で、環境に適した存在だとPRしたいのが本音だ。
今回の協定では、京都文教大も城南衛生管理組合などと協力し、小学生向けの環境学習プログラムを充実させることが決まった。エコ・ポートには年間約3000人の地元小学生らが見学に訪れており、内容の見直しや新たなテキスト作りも検討されているという。
作業に携わる橋本准教授は「飲んだ後はキャップやラベルを取り、中身をゆすいでリサイクルするという意識は大学生でもまだ低い。子どもにとって身近なペットボトルを入り口に環境問題を考え、自治体や企業に提言していく機会にできたら」と期待している。
"ペット" - Google ニュース
January 31, 2022 at 03:00AM
https://ift.tt/kUmtlR5A4
<府南部ペットボトル再生事業>年間4500万本 産官学連携 - 読売新聞
"ペット" - Google ニュース
https://ift.tt/Ege1KXxFW
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
No comments:
Post a Comment