
農林水産省は20日、ウクライナからの避難民が帯同したペットについて、狂犬病の発症リスクが高まることはないとの考えを示した。最長180日間の隔離期間を免除して条件つきで検疫所から連れ出せるようにしたが、SNS(交流サイト)上で狂犬病を懸念する声が相次いでいた。
国内に犬や猫などペットを持ち込むには、狂犬病の発症リスクがないことを示す証明書を滞在国から取得する必要がある。証明書がないと狂犬病の潜伏期間である180日間は検疫所に隔離される。飼い主が検疫所に通うか、民間業者に委託して世話をしなければいけない。
ロシアからの侵攻を受けて来日した避難民は、ウクライナ政府から証明書を取得するのが難しかった。このため農水省は15日に検疫対応を見直した。マイクロチップの装着や狂犬病ワクチン接種で基準値以上の抗体が確認できれば、飼い主が検疫所から連れ出せるようにした。災害救助犬と同じ措置を適用した。
この措置を巡りSNSでは、狂犬病の発症リスクが高まるとの非難が相次いだ。農水省にも電話の問い合わせが殺到したという。狂犬病は発症すると致死率がほぼ100%とされる。日本は狂犬病を撲滅した「清浄国」で、世界ではオーストラリアやアイスランドなど7カ国・地域しかない。
農水省は検疫所を出てからも1日2回の健康観察や他の動物と接触させないといった義務を従来通りに課す。農水省の担当者は20日の記者会見で「検疫規則に従って対応する。緩和や特例ではない」としたうえで「義務を順守してもらえば、狂犬病発症のリスクが高まることはない」と強調した。
避難民と一緒に日本に入った犬は現時点で5匹いる。血液検査などを経て21日以降、順次解放される予定だ。
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April 20, 2022 at 08:23PM
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避難民のペット、狂犬病リスク高まらず 農水省見解 - 日本経済新聞
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