災害発生時に飼い主がペットと一緒に避難できるようにするため、県動物愛護管理センターはガイドライン(運用指針)を改定し、市町村に受け入れ態勢の整備を促す内容を新たに盛り込んだ。飼い主の多くがペットとの「同行避難」を希望しているものの、自治体側の準備や周知は十分ではない。ペットは、避難者のストレスや負担を和らげる効果も期待できることから対応を促すことにした。(平井宏一郎)
県内では、全世帯数の3割近くで、犬や猫約10万頭がペットとして飼育されている。
センターは「単に動物を救うという観点からだけでなく、ペットを家族の一員として考える飼い主への支援とペットによる人への危害防止を考える必要がある」として、2012年9月にガイドラインを策定した。
ただ、ペットを連れた同行避難については、「ペットの存在は災害という強いストレスを緩和し、情緒が安定する」としつつ、「他の避難者にも配慮し、迷惑とならないよう、あらかじめペット飼育管理のルール作りをしておくことが必要」との記載にとどまっていた。
公益社団法人「徳島地方自治研究所」が実施した調査によると、昨年6月時点で勝浦と上勝、神山、那賀、牟岐、つるぎ、東みよしの7町が「スペースがない」といった理由で、ペットを受け入れることが可能な避難所を整備していなかった。
受け入れ可能な避難所を設けているほかの17市町村でも、施設名を公表しているとしたのは徳島市と藍住町の2市町のみだった。非公表の理由には「受け入れ可能なかどうか確認中で、現時点で公開すると、ペット連れの避難者が集中することが想定される」(美馬市)といったものがあった。
飼い主(385人)への調査では、7割が避難所への同行避難を希望したが、9割が具体的な施設名について、「把握していない」と答えており、対応が求められていた。
県動物愛護管理センターが今年3月に改定したガイドラインでは、同行避難を前提とし、避難所や仮設住宅で適正な飼育管理ができるよう受け入れ態勢の整備を市町村に促した。
受け入れ可能な避難所を住民に公表することに加え、各地域の自主防災組織や避難所の運営管理者の理解を得るため周知徹底を図る必要があることも強調している。
同行避難のためには新たな避難場所を確保しなければならない自治体もあるとみられるが、センターの担当者は「飼い主がペットを連れて、どこに避難すればいいか、迷わずに避難できるよう対策を進めてほしい」としている。
同行避難時に必要な持ち物や準備をまとめた「災害時ペット手帳」(神山町で)
県動物愛護管理センターは、同行避難のために必要な持ち物や備えをまとめた「災害時ペット手帳」を作成し、飼い主側への啓発にも取り組んでいる。
災害発生当初は、行政側にペットへの支援を行う余裕はない。ペット手帳では、5日分のペットフードや水、薬、ペットシーツ、首輪、キャリーバッグ、ケージなどのチェックリストを掲載。
ペットとはぐれてしまうケースも想定されるため、体の特徴や首輪の色、マイクロチップの番号の情報のほか、世話を頼むことができるようペットフードの量や回数、健康状態や過去の病歴を記入する欄もある。
センターは避難所でほかの被災者の迷惑にならないようにするため、「平時からケージに慣れさせておくことや指定された場所で排せつができるようにしつけておくことが重要」とアドバイスしている。
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June 07, 2022 at 03:00AM
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