2022年8月28日 午前10時45分
外壁が大きな窓で囲まれ、光が差し込む清潔感のある店内＝福井県福井市のザブーン下河北店
そういえば、福井にも最近増えたと思いませんか？コインランドリー。洗濯機にダニや細菌の繁殖を抑える機能が付いていたり、店舗がくつろぎの場になっていたりと“進化”も著しい。大型機械で一度に大量の洗濯や乾燥ができるメリットもある。共働き家庭の時短意識の高まりにも後押しされ、店舗増につながっているようだ。福井県内のコインランドリー事情を探った。
コーヒー片手に
木目調の壁に囲まれた店内。無料で利用できるコーヒーメーカーが設置され、窓際にはカウンターと椅子。Ｗｉ―Ｆｉ（ワイファイ）も備える。県内外に７店舗を展開するフレア（福井市）のコインランドリー「フレアスラベリア」下森田店（同市下森田新町）。昨年１２月にオープンしたばかりの同店で、利用客はカウンターでスマートフォン片手に、コーヒーを飲みながら洗い上がりを待つ。
ペット用品専用の洗濯乾燥機もある。犬や猫が使ったタオルケットやクッションなど、自宅の洗濯機では洗いにくい物が洗えるとあって、近隣の飼い主から支持を集めている。
ガス乾燥機を備えるコインランドリーならではのメリットも魅力。高温の温風で効率よく乾燥してくれる。常連の５０代主婦は「ここで衣類を乾かすと仕上がりがふわふわ」。洗濯は自宅で済ませ、乾燥のためだけにほぼ毎日通っているという。
⇒【写真】福井県に誕生したペット用品専用を併設コインランドリー
安全・安心・清潔
福井市下河北町の国道８号沿い。スーパーやドラッグストア、カフェが集まるエリアの一角にあるコインランドリーは、北陸３県に５９店舗を展開するザブーン（金沢市）の下河北店。昨年６月にオープンした。大きなガラス窓から日光が差し込む明るい店内。洗濯機が回っている間に買い物を済ませたり、近くのカフェでお茶したりできる便利なロケーションだ。
「安心・安全・清潔を重視しています」と話すのは同社店舗企画開発部の寺尾滋課長。毎日午前９～１１時には店内に“インストラクター”１人が常駐し、洗い方の相談に乗る。無人の時間帯の機器トラブルには、防犯カメラ越しにスタッフが遠隔でサポート。洗濯・乾燥機は洗剤や柔軟剤の自動投入はもちろん、ダニや細菌の増殖を防ぐ成分が入った洗剤を投入してくれる機種もある。
６～７年前から
コインランドリーは全国的に増えている。２０１３年度の店舗数は１万６６９３（厚生労働省調査）。それが１９年度には約２万１５００になった（業界紙「ランドリービジネスマガジン」の推計値）。
日本コインランドリー連合会員でもあるコインランドリー施工のハヤカワ（福井市）の榎波寛治社長によると、全国的な需要の高まりは１５～１６年頃から。共働き世帯の増加や家事の時短意識の向上が背景にあるとみる。実際、国の男女共同参画白書によると、１５年頃から共働き世帯数が大きな伸びを見せ、歩調を合わせるようにコインランドリーが増えている。
もとより共働き率が全国１位の福井県でも、コインランドリーは増えているとみてよさそうだ。ハヤカワには１５年頃から毎年１０件ほどの出店相談がコンスタントに寄せられている。北陸３県に展開するザブーンの店舗数は、１６年の福井県初出店から５年間で２４店に拡大。同社の寺尾課長は「日照時間の短さもある」とニーズを読み解く。
本業にもプラス
相いれない関係に思えるクリーニングとコインランドリーの併設店もある。黒川クリーニング社（坂井市）のクランデール二の宮店（福井市）。店内に入って右手にはクリーニングの受付カウンター、左手にはランドリー機器がずらり。
「ランドリーでの洗濯や乾燥に向かない衣類や布団もある」と同社の野村和弘生産本部長。店員が相談に乗り、クリーニングに回すケースもあるという。
県内１３７店舗のうち、コインランドリー併設の２店はクリーニング受注実績がトップクラス。コインランドリーの存在が来店者を呼び寄せ、本業にプラスに働いている。
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August 28, 2022 at 08:45AM
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進化するコインランドリー、WiFiやペット専門も 福井でも増加中、クリーニング併設店も登場 - 福井新聞
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