Friday, December 23, 2022

市が保護した犬猫を無償で健康チェック、飼い主探しに本腰 千葉市とイオンペットが協定:東京新聞 TOKYO Web - 東京新聞

地域住民が保護猫と交流する「ふれあい教室」

地域住民が保護猫と交流する「ふれあい教室」

 千葉市とイオン傘下の「イオンペット」(市川市)が、後を絶たない捨て犬猫の課題解消へ向け、新たな取り組みを始めた。市が保護する犬猫を同社で無償で預かり、トレーニングや健康チェックをした上で新たな飼い主につなげる協定を締結。今月十一日にオープンした、同事業の拠点となる総合ペットショップ「ペテモライフハウス ピアシティ稲毛海岸店」(千葉市美浜区)内の譲渡施設を訪ねた。(中谷秀樹)

 施設では、千葉市動物保護指導センター(同市稲毛区)に収容されている猫を八匹、犬を二頭、一時的に預かることができる。専任スタッフが新しい家族との生活に適応できるよう、馴致(じゅんち)やしつけのトレーニングをする。イオンペットの柘植由梨子・同事業プロジェクトマネジャーは「例えば、虐待で物音に嫌な記憶がある犬もいる。第二の生活を送れるよう、心の傷を癒やしていきたい」と話す。

 大きな特徴は、広大なトレーニング室を地域住民や来店客に開放し、保護犬猫と接してもらう「ふれあい教室」の開催だ。同社初の試みで、犬猫が人間とのコミュニケーションに慣れるほか、参加者には接し方や動物愛護の意識を学んでもらい、縁づくりのきっかけとする。

 市内の小学一年、大下心嘉(みか)さん(6つ)は捨て猫が生んだとみられる生後六カ月の雄猫に興味を持ったが、猫が臆病で、うち解けるまでには至らなかった。「いつか子猫を飼いたい。もっと仲良くなりたいので、また来たい」

 新たな飼い主は、「ペット可」の物件に住んでいるか、家族に反対者はいないかといった審査をし、犬猫の性格との相性なども含め総合的に判断して決める。米津一郎社長は「究極的には動物保護が必要ない社会を目指して社会貢献していく」と語った。

 同社はこれまでも行政から保護犬猫を引き取り譲渡する取り組みを続けてきたが、従来は犬猫の所有者を同社側に変更していた。今回の協定では、所有権を千葉市に帰属したまま施設で飼養でき、広報担当者は「行政と責任を共有することで、預かりや入れ替えも容易になり、飼い主に出会えるチャンスが広がる」と利点を強調する。

 市動物保護指導センターは二〇一五年度から殺処分ゼロ(自然死を除く)を継続中。だが、市生活衛生課の担当者は「ボランティアの協力などで譲渡先が見つかり、どうにか回っている」という。

 同施設の猫の収容数は一九年度が三百十五匹で、二〇年度は二百三十七匹と下がったが、二一年度には二百八十九匹となり再上昇。犬は一九年度が百十八頭、二〇年度が六十五頭、二一年度が四十二頭。神谷俊一市長は「犬は、二二年度は十一月末現在五十五頭で前年を上回る。猫も下げ止まりで状況を懸念している」と話す。

 施設には、長年の飼い主に捨てられたとみられる十歳の高齢犬や病気で左目を摘出した子猫もいる。柘植マネジャーは同社がこの取り組みをスタートした〇八年当初、関東地方のある自治体の収容施設を視察した時の光景を忘れられないという。「殺処分の檻(おり)に何十頭の犬が入れられ、涙を流したのを今でも覚えている。捨てられない社会になってほしい」

捨て犬猫を救う取り組みの拠点となる譲渡施設のオープンを祝いテープカットする、(左から)神谷市長、米津社長、柘植マネジャー=いずれも千葉市美浜区の「ペテモライフハウス ピアシティ稲毛海岸店」で

捨て犬猫を救う取り組みの拠点となる譲渡施設のオープンを祝いテープカットする、(左から)神谷市長、米津社長、柘植マネジャー=いずれも千葉市美浜区の「ペテモライフハウス ピアシティ稲毛海岸店」で


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