明治中期創業。「ここのおあげが一番おいしい」。そんなお客さんの声を支えに110余年、創業当時からの変わらぬ製法で一枚一枚油揚を手揚げしているお店が「玉川屋豆富店」(秦野市栄町8の23)だ。現在は、三代目の三角幸徳さん(80)と妻のテル子さん(77)がふたりでお店を切り盛りしている。
玉川屋豆富店は初代の三角美世志さんが今川町で創業。その後、才ヶ分での店舗を経て、現在の栄町へ昭和2年に移ってきた。販売商品は豆腐やがんも、油揚など。全てお店で手作りしている。特に油揚は昔から変わらない伝統の手揚げ製法。機械化が進んだ現在では、秦野をはじめ近隣でも手揚げのお店はめったに見られなくなった。「一度はうちも機械揚げにしたんだけど、お客さんから『手揚げの方がおいしかった』って言われて。大変だけど、お客さんあってのうちだから」と幸徳さんは話す。
幸徳さんが玉川屋豆富店で働き始めたのは15歳の春から。二代目である父・明重さんの後を継ぎ、26歳の時に結婚したテル子さんと共に店を経営してきた。
一枚一枚職人の技術で
油揚は「種もの」作りから。「おいしい油揚は大豆選びが重要」と、幸徳さんが選び抜いた大豆を前日にふやかし、攪拌して煮詰める。豆乳とおからに分け、豆乳を加工し成型。一枚一枚水切りをしていく。
揚げるのはテル子さんの仕事だ。大豆白絞油を使い、成型した油揚のもとをまずは低温で伸ばしていく。続いて、高温の油で仕上げ。毎日4時間かけ、400枚程を作る。油に入れた時にうまく伸びなかったり膨らまなかったりすると、その都度火加減を調整しなければならず「難しい」とテル子さん。代々、お嫁さんが揚げを担当してきたそうで「俺にとって世界一の揚げ師だよ」と幸徳さんは胸を張る。
油揚の出来は温度や原材料の大豆によって左右され『いつもの味』を出すのは大変な作業。それでも「笑顔でおいしいって言ってくれるとそれだけで満足」。ファンも多く、秦野市内や海老名・厚木などの近隣だけでなく、横浜から買いに来る人もいるそうだ。
「喜ぶ顔が支え。元気に頑張る」
「この味を後世に残したい」という想いはあるが、後継がいないため「病気をしたら終わり」と。しかし「大好きな仕事だから、元気なうちは頑張るよ」と朗らかな笑顔を浮かべる。
毎日朝4時、仕込みが始まる。店先には「創業100年 人生百年 今日も元気 とうふ 豆乳あります」の幟。登校時間になれば、本町小の児童が挨拶しながら過ぎていく。それに日々「いってらっしゃい」と声をかけながら、二人三脚で手揚げ油揚を作り上げていく。
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December 31, 2019 at 10:00PM
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伝統の製法つなぐ手揚げの油揚 栄町 玉川屋豆富店 | 秦野 | タウンニュース - タウンニュース
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