Wednesday, March 18, 2020

「あの子が帰ってきた」ペットロス解消へ、羊毛フェルトで再現(産経新聞) - Yahoo!ニュース

 ペットを失った飼い主の心を癒やそうと、羊毛を使って生きていたころの姿を再現するサービスに、8年前に愛犬を失った大阪市の主婦が取り組んでいる。ペット特有の表情やしぐさ、肉球まで忠実に再現した作品に、飼い主からは「あの子が帰ってきたみたい」と反響を呼んでいる。(木下未希)

【写真でみる】山本三千さんの作品

 舌を出しながら見上げるイヌ、前足を上げ二足で立ち上がるネコ…。

 今にも動き出しそうな作品を手掛けるのは、大阪市西淀川区にある「羊毛ドッグ工房 famille(ファミーレ)」の山本三千(みち)さん(61)だ。ふわふわとした羊毛を特殊な針で刺しながら固めて形作る「羊毛フェルト」と呼ばれる手法で制作されている。

 きっかけは平成24年1月、愛犬のヨークシャーテリア、ロナの病死。思い出すたびに涙があふれ、眠れない日が続いた。

 同年夏、百貨店で開催された羊毛フェルトの作品展に偶然立ち寄り、目に飛び込んできたのがヨークシャーテリアの作品だった。

 「ロナにそっくり」。早速、手芸用品店でキットを購入し、高さ約10センチのシバイヌを制作した。そこから各地の作品展に足を運び、独学で制作方法を探求。半年間で約30体を手掛けた。

 友人や近所の人たちに作品を配ると反響は大きく、同年夏、ホームページやブログを開設し、本格的な提供サービスを開始した。

 作品は、アルミ製の針金で土台を作り、その上から羊毛フェルトの手法で色合いや形を調整していく。飼い主から提供された写真を参考に、肉球や爪、手術痕まで細かく再現。特に難しいのは表情で、「目の間隔が1ミリ違うだけで全く別のペットになってしまう」。

 お手製のロナの人形が置かれた自宅で、家事の合間に取り組む。週1体のペースで、1130体以上を手がけた。依頼者の8割超がペットを失った人。30~60代主婦が多いという。

 作品づくりを通じて、ペットを失った人と悲しみを共有でき、自身のペットロスは徐々に解消されていった。「ペットは家族同然。今後も作品を作り続け、ペットロスの人に寄り添っていきたい」とほほえんだ。

 作品は高さ10~20センチで、サイズによって代金は変動し、イヌのほか、ネコやウサギ、ハムスターも可。問い合わせは同工房(090・1444・6355)。

 ■鬱病や後追いも…ペットロス、どう対処?

 ペットを失ったショック状態を指すペットロス(愛玩動物喪失)。「強い別離感から、鬱病を発症したり、後追いしたりする人もいる」と話すのは、ペットを失った後の飼い主の心理ケアに取り組む「日本ペットロス協会」代表理事で心理カウンセラーの吉田千史(ちふみ)さん(67)だ。

 睡眠障害や仕事が手につかないなど、近親者を亡くしたときと同様の精神状態になるが、ペットロスに対する社会の認識は低い。「『たかが動物。次のペットを飼えばいい』など周囲の心ない一言が追い打ちをかけ、重度化につながるケースが多い」と訴える。

 吉田さんはペットを失った際の対処法について、悲しみを我慢しない▽同じ境遇の人らと思いを共有する▽周囲の無理解や偏見を気にしない-とし、「周囲は家族を失った人と同様に接するなど配慮してほしい」と呼びかけている。

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March 18, 2020 at 12:00PM
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