Saturday, February 20, 2021

【漁港巡り】カツオとマグロの水揚げ基地「焼津」へ:小川港はサバなど豊富な魚たち - Nippon.com

年間の水揚げ金額で日本一を誇る焼津漁港(静岡県焼津市)。特にマグロとカツオの取扱量が多いことで知られ、周辺では干物やかつお節など多種多様な水産物を製造・販売している。新鮮な魚介が楽しめる食堂や漁港の町ならではの土産物も紹介する。

全国有数のカツオとマグロの集積地として知られる静岡県の焼津漁港。日本のマグロの3分の1が集まるなど遠洋漁業を中心に、水揚げ量は全国トップクラス。水揚げ金額では年間およそ450億円(2019年)を稼ぎ出し、4年連続で全国一の実績を誇る、まさに日本を代表する漁港だ。

JR東海道本線の「焼津」駅。駅前から静鉄バスを利用すれば、小川港まで12分ほど
JR東海道本線の「焼津」駅。駅前から漁港までは徒歩約15分で、静鉄バスを利用すれば小川港まで12分ほど

水産業の振興において重要な全国に13カ所しかない「特定第3種漁港」に指定されている
水産業の振興において重要な全国に13カ所しかない「特定第3種漁港」に指定されている

サバの名産地・小川港

焼津漁港は、遠洋漁業中心の焼津地区と沿岸漁業の小川地区の2つのエリアで構成される。比較的規模の小さい南側の小川港は、サバをはじめアジやイワシ、タチウオ、ウマズラハギ、ソウダガツオ、シイラ、キンメダイなど、多種多様な魚が水揚げされる。

中でも主力魚種のサバは、漁船からベルトコンベヤーのような機械を伝って次々と流れ、待ち構える漁港関係者が大きさごとに選別し、魚箱に収めていく。東京をはじめとした都市部へ出荷されたり、地元で加工されたりと、用途はさまざまだ。

小川港の魚が取引される小川魚市場
主に沿岸で水揚げされた魚を扱う小川魚市場

小川港でのサバの水揚げ風景。直後に大きさごとに選別され、運ばれていく
小川港でのサバの水揚げ風景。直後に大きさごとに選別され、運ばれていく

焼津産の「塩サバ」は関西などで高級な贈答品になっているほか、小川漁協が開発した「さばチキン」も人気。前浜で揚がったサバを駿河湾の海洋深層水で塩漬けしてから蒸したもので、そのままでもおいしいが、サラダや炊き込みごはんに使うのもお薦めという。小川漁協や焼津市内のファーマーズマーケットなどで販売されている。

小川漁協が開発した人気の「さばチキン」 写真提供:小川漁協
小川漁協が開発した人気の「さばチキン」 写真提供:小川漁協

目移りする魚河岸食堂のメニュー

「小川港魚河岸食堂」は、とにかくメニューが豊富。マグロやカツオ、サバに加え、駿河湾の名産品・サクラエビなど魚介の丼や定食のほか、ラーメンやカレーライスもあり、写真入りのメニューが食欲をかき立てる。

小川港の目の前にある「小川港魚河岸食堂」
小川港の目の前にある「小川港魚河岸食堂」

壁面にスラリと並んだ写真に、ついつい目移りしてしまう
壁面にスラリと並んだ写真に、ついつい目移りしてしまう

店員さんによると、人気ベスト3は「駿河定食」「さし身盛り合わせ定食」「海鮮丼」。1600円と1番値の張る「駿河定食」は、食べ応え十分。マグロの刺し身とサクラエビのかき揚げ、サバの塩焼き、シラス干しに、魚のすり身で作った静岡名物の黒はんぺんがセットになっていて、焼津・小川を満喫できる。

バラエティーに富んだ魚料理が味わえる駿河定食
バラエティーに富んだ魚料理が味わえる駿河定食

刺し身の盛り合わせは上質な赤身とトロを分厚くカット
刺し身の盛り合わせは上質な赤身とトロを分厚くカット

カツオ、マグロがゴロゴロ水揚げ

小川港の北側にある焼津港では、遠洋マグロ・カツオ船が入港し、ダイナミックな水揚げが繰り広げられる。カツオの水揚げ量は日本一で、漁船から真っ白に凍ったカツオがゴロゴロと運び出されていた。かつお節の生産量でも鹿児島県に次いで2番目で、漁港周辺には加工場が軒を連ねる。

遠洋で漁獲された冷凍マグロも多く、尾をロープでつないだミナミマグロを大量に下した後、業者が黙々と仕分けしながらトラックへ積み込む光景が見られた。

冷凍カツオの選別作業を行う漁港関係者(焼津港)
冷凍カツオの選別作業を行う漁港関係者(焼津港)

焼津港で漁船から陸揚げされる冷凍のミナミマグロ
焼津港で漁船から陸揚げされる冷凍のミナミマグロ

土産物充実、「焼津かつをソフト」はいかが

焼津漁港周辺にも地元の水産物を食べたり、買ったりできる店はあるが、焼津インターチェンジ近くの「焼津さかなセンター」へ立ち寄ることをお薦めしたい。1階だけで270席もある「大食堂渚」を中心に、物産店や飲食店など約70店が軒を連ねる。

焼津さかなセンターの土産物店
焼津さかなセンターの土産物店

生鮮魚介や塩干し加工品はもちろん、総菜や調味料などが所狭しと店頭に並ぶ。マグロのさまざまな部位を販売する「定長商店」では、ハラモやカマのほか、「かくれ身」という中心部の肉を照り焼きしてパック売り。イカやアジ、サバ、キンメダイなどの干物も手頃な値段で販売されており、特産のサクラエビやワサビを使った商品も充実している。

「まぐろかくれ身」は真空パックで販売
「まぐろかくれ身」は真空パックで販売

「大漁2号店」で目に飛び込んで来たのが海鮮味のソフトクリーム。カツオだし醤油(しょうゆ)を練りこんだという「焼津かつをソフト」と「いかすみソフト」があり、2つを合わせた「海鮮ミックス」も人気だとか。

土産物では「かつおぶしチップス バリ勝男クン」が店頭で幅を利かす。かつお節をつまみ風に仕上げた手軽な菓子で、「わさびマヨ味」「しょうが醤油味」「チーズ味」などがラインアップ。カツオだけでなく、サバ節のチップスも仲間入りしている。

焼津名物!? 「かつをソフト」をPRするのぼり
焼津名物!? 「かつをソフト」をPRするのぼり

ネーミングから受験生にも人気の「かつおぶしチップス」
「かつおぶしチップス」は縁起を担ぐ受験生にも人気

東京から新幹線・ひかりを利用すれば、静岡駅経由でJR「焼津」駅にわずか1時間20分で到着する。そこから焼津漁港までは1キロ少々。街並みを楽しみつつ向かっても、20分ほどでたどり着ける。車なら東名高速道路の東京インター(世田谷区)から170キロで、所要時間は2時間弱だ。

食事や買い物を楽しんだ後、電車で帰るならば焼津駅前の足湯でひと休み。市内の天然温泉をPRするため設置されたもので、もちろん無料で利用できる。

焼津駅前の足湯。湯量が減少したり、温度が低下したりした場合には休止することもあるのでご注意を
焼津駅前の足湯。湯量が減少したり、温度が低下したりした場合には休止することもあるのでご注意を

写真:筆者提供

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February 21, 2021 at 07:04AM
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