天ぷらに向きあって50年。野菜をおいしく揚げることにこだわった近藤文夫の思い『情熱大陸』
『情熱大陸』天ぷら職人・近藤文夫
宝石のように輝く薄い衣に包まれた天ぷら。アスパラガスは食べた瞬間、衣に閉じ込められていた旨味(うまみ)と香りが弾ける。10センチの厚さに切られたサツマイモは、丸ごと低温で30分じっくり揚げられ、衣はサクサク、中はほくほくの食感に。人参は千切りにし、薄く衣をまとわせ、素早く揚げてかき揚げにする。サクサク感の中に人参の持つ本来の甘みを堪能できる。
各々の食材が持つ色・香り・旨味(うまみ)を最大限引き出す。それが、巨匠・近藤文夫のやり方だ。日本が誇る和食として、国内外に「天ぷら」を知らしめた職人は、73歳となった現在も朝5時から市場へ赴き、店の片付けが終わる夜12時前まで働き続ける。
休日には契約している農家の元を訪ね、現状を確認、生産者の野菜にかける思いをすくい上げている。長年の経験で培われた体感で、目は食材が最も美しく見える揚げ色を、耳は油から揚げる最適なタイミングを知らせるわずかな音も捉えて逃さない。
「国籍や年齢に関わらず、本物の天ぷらを伝え続けること」を生涯のモットーとしているが、自身の天ぷらは、まだ80点だと自身で評価する。満点をつけない理由は、一体何なのか。
そんな中で起きた「新型コロナ」の感染拡大。近藤の店も例外なくその波に飲み込まれる。世界中を巻き込んだ荒波に近藤はどう立ち向かうのか。生涯をかけて追求する「天ぷら」とは。その思いに迫っている。
■近藤文夫(こんどう・ふみお)
1947年東京都生まれ。高校卒業後『てんぷらと和食 山の上』に入店。池波正太郎や遠藤周作など、多数の文豪が常連客に名を連ねる名店で、入社5年目の23歳のときに料理長に抜擢(ばってき)される。
当時、天ぷらは江戸前の魚介をあげるのが主流、野菜はほとんど使われていなかった。そんな中、世界中の料理で野菜が使われているのに、なぜ天ぷらは違うのか? と疑問に思い野菜の天ぷらを始める。
「伝統をわかっていない」「亜流だ」と言われながらも「野菜を最もおいしく食べられる方法が天ぷら」という信念で揚げ続け、今では日本中で野菜の天ぷらが揚げられるようになった。
1991年に独立し、東京・銀座に『てんぷら 近藤』を開店する。現在まで12年連続で二つ星を獲得し続け、日本全国のみならず世界各国から予約が入る。職人歴50余年の経験で磨かれた技術と日々の研究で、常に新たな「天ぷら」を模索し続ける。
お客の中には30年以上通っている方も少なくなく、その理由を聞くと「近藤のアットホームな雰囲気がいい」と味だけでなく、その人柄も魅力の一つ。
(文/トレンドニュース編集部)
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May 03, 2020 at 10:10AM
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