水槽の中にはニシキゴイの置物と泳ぎ回る金魚−。生きている魚と九谷焼の置物を一緒に鑑賞してもらう一風変わった企画展が、小松市若杉町の九谷焼の体験展示施設「九谷セラミック・ラボラトリー(セラボクタニ)」で開かれている。三十一日まで。
企画展はセラボクタニとアクアリウム(水族館)を合わせ、「セラボリウム」と題し、置物や鉢など九谷焼二十五点と、十六種類の魚を展示する。ナマズの水槽にはナマズの置物を、白銀色のアロワナが泳ぐ水槽には、アロワナと似たウロコがある白いシャチホコの置物を組み合わせた。青や白の鉢にはメダカを泳がせ、涼しげな雰囲気を演出。カクレクマノミやヒトデなど海の生き物も展示する。
小松は九谷焼の置物の生産が盛んな地域。住環境の変化で和室や床の間のない家が増え、置物を飾る場所に戸惑う人が多いといい、新たな楽しみ方を提案しようと企画した。担当者は「動く生き物と置物を一緒に眺めて、涼みながら楽しんで」と話す。
午前十時〜午後五時。水曜休館。入館料三百円、高校生以下百五十円。夜間まで開館時間を延長するナイトミュージアムも予定する。水槽をライトアップして、幻想的な雰囲気を楽しんでもらう。 (井上京佳)
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