日本には一部で、“幻の魚”と呼ばれる魚介類が存在する。鍋のおいしい季節。年末年始は、贅沢に貴重な海の幸を食べたいもの。最近は、こうした魚が通信販売できるようになっている。今回は、貴重な海の幸とそのお取り寄せについて、紹介する。 【関連画像】お店で食べるより断然お得! 幻の高級魚がお取り寄せできるレア系通販が熱い ■脂がのった上品で食べ応えのある味わい「クエ」 巨大でイカつい見た目からは想像もできないほど、上品な味で知られるクエ。関西で「幻の魚」と呼ばれ、めったに食べられない人気の高級魚だ。 クエは和歌山県沖で獲れるものが有名だが、長崎県五島列島や対馬、鹿児島、紀伊水道、伊勢湾が漁場として知られている。岩礁域に生息しており、定置網や底引網漁では獲れず、一本釣りやはえ縄による漁がメイン。お金も技術もいる漁なので、おのずと高級魚になる。また成長が遅く、1年で1kgしか大きくならず、5kgサイズになるには7~8年を要するほど。 白身魚のクエは淡白で臭みがなく、それでいて脂がのっているため、上品なプリプリ感が味わえる。大きなサイズになると、魚というより肉のような食べ応え。鍋にして加熱すると、脂身が溶け出して、コクのあるおいしさ。さらに皮がプルンプルンになり、コラーゲンたっぷり。シンプルに水炊きにしてポン酢で食べるのがおすすめだ。 ●お取り寄せ情報 【天然クエの通販サイト くえ.jp 】 資源保護の観点から5kgサイズ以上の天然クエを使用。長崎県産を中心に取扱い、長崎の市場にイケスを設置し、その日一番のクエが仕入れられている。 天然クエ鍋(500g)10,584円(税込み、送料別) 販売時期:9月末~2月末くらい http://www.kue.jp ■白神山地での養殖に成功した、幻の大魚「イトウ」 イトウは、自然界のうち北海道の一部にしか生息せず、絶滅危惧種にも指定されている。希少で謎の多いことから「幻の大魚」と呼ばれている。そのため、一般的に水揚げされる漁場はない。しかし、青森県鯵ヶ沢町では、長年の苦労の末に養殖に成功。白神山地の清流を活かして、採卵、ふ化、成魚までの一貫した養殖事業が行われている。 清らかな淡水でしか育たないイトウは、絶品の味わいを持ち、“川のトロ”と称される。養殖する際は、冷水性のイトウに適した環境を保ちながら、栄養価を高め、食味を向上させるため、魚やエビを粉末にしたオリジナルの飼料が与えられている。そのため、本来イトウは白身だが、サーモンのような色合い。とはいえ、サーモンとはひと味違う、しっかりした身質を持つ。食すなら、最もおすすめは刺身。また、余った部分を「じゃっぱ汁(あら汁)」や鍋物にしてもよいだろう。 ●お取り寄せ情報 白神山地の恩恵で育まれた逸品が販売されている。 幻の魚 青森県鯵ヶ沢町イトウ 活締め鮮魚 尾5,000円/kg 販売時期:通年 【鯵ヶ沢町イトウ養殖施設】(直売)TEL /FAX 0173-79-2639 【うまいもんドットコム】https://ift.tt/2UaE9cr ■特選は23匹のみ!地元の人も味わえない「庄内北前ガニ」 ズワイガニのブランドといえば、山陰沖の松葉ガニや福井沖の越前ガニが有名だが、庄内沖で獲れる庄内北前ガニも貴重なブランドガニとして知られ始めている。 庄内北前ガニは、山形県で10月1日から翌年1月中旬までの限られた期間のみに水揚げされるズワイガニで、重さ700g以上のオスであること、出荷時点で活ガニであることなどの基準を満たしたもの。なかでも、重さ1kg以上のものは「庄内北前ガニ 特選」と呼ばれ、令和2年度に出荷された約2500尾の庄内北前ガニのうち、わずか23尾のみ。地元の人でも食べたことがないといわれる逸品だ。 厳しい基準を満たした庄内北前ガニは、松葉ガニや越前ガニにも負けない品質で知られている。その味わいは上品な甘味と旨味を持ち、1つひとつの繊維を感じられる歯ごたえで活ガニならではの王道の風格が感じられる。シンプルに茹でたり蒸したりはもちろん、鍋にすると、カニの出し汁がスープや具材にも染み込んだ主張のある味になる。 ●お取り寄せ情報 日本海庄内浜から直送され、鮮魚のプロが厳選した庄内北前ガニが届けられる。 販売時期:~2月末(年によっては早めに漁が終わる場合もある) 庄内北前ガニ 0.7kg前後25,920円(税込み) 庄内北前ガニ特選 1.0kg~ 32,400円(税込み) 【菅原鮮魚】(直売)TEL0234-23-5522 【さかた海鮮市場】https://ift.tt/3mKMX70 *水揚げがない日もあり、発送日の指定はできない。 ■浜田沖で獲れる旬の味わい「どんちっちノドグロ」 主に日本海沖で獲れるノドグロは、島根県西部から長崎県沖にかけて多く生息。漁獲範囲が狭く、近年人気が高まったこともあり、高級魚として知られている。なかでも、島根県浜田市は、市の魚として制定されるほどなじみがある。浜田漁港を中心とした島根県西部沖で旬の初秋から冬頃に獲れる鮮度の高いノドグロは「どんちっちノドグロ」として認定され、豊洲市場では高値で取引されている。 “白身のトロ”と称されるノドグロは、脂がのって旨味たっぷりなのが特徴。身がふわふわとしていて、どんな調味料とも相性がよくさまざまな料理に活用できる。例えば、干物や塩焼き、煮付けにするとジューシーさが増す。そして鍋にすると余分な脂が落ちて、ふわふわの身の柔らかさが引き立つ味わいに。上品な甘味と濃厚な旨味が出し汁に広がって、鍋全体が格上げされる。 ●お取り寄せ情報 【シーライフオンラインストア】 島根県浜田漁港で水揚げされた、鮮魚サイズで約300gの「どんちっちノドグロ」を贅沢に使用。鍋全体にのどぐろの甘味と旨味が広がる。 島根浜田港のどぐろ鍋 6,264円(2人前、税込み) 販売時期:通年 https://ec-sealife.net/ 貴重な海の幸は、普段はなかなか手が出ないが、年末年始に贅沢してみるにはうってつけ。好みの酒を用意して、鍋を囲んでみよう。 取材・文:岡本のぞみ(verb)
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December 31, 2021 at 03:35PM
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