日本発の先端技術で世界を目指すベンチャー企業が登場した。リサイクル事業を展開するJEPLAN(ジェプラン、旧日本環境設計、川崎市川崎区)は、独自の「ケミカルリサイクル(化学的再生法)」技術を確立し、昨年10月から再生PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂の生産を始めた。独自技術は使用済みペットボトルを分子レベルまで分解して不純物を取り除き再生するもの。稼働している商用プラントは世界唯一といい、国内外の化学メーカーや投資家らが熱い視線を注ぐ。
「環境問題は国内だけで解決できない。世界中でわれわれだけが持つ技術なので世界を目指す」
同社を平成19年に創業した高尾正樹社長(41)は誇らしげに語った。さらに「令和12年に世界で20工場を稼働させたい」と意欲を示した。使用済みPETのケミカルリサイクル技術のライセンス事業を展開することで実現する考えだ。
同社の独自技術は、ペットボトルやポリエステル繊維の原料であるPETから再生PET樹脂を生産。「ボトルからボトル」「服から服」という、同じものから同じものに再生する?水平リサイクル?を可能にする。
これができるのは不純物を取り除く技術に優れているからで、石油由来の新品と同等品質のペットボトルに再製品化できる。このため、使い終わったペットボトルは何度でも資源として生まれ変わらせることができ、石油使用量の削減と温室効果ガスの排出抑制につなげられる。
再生PET樹脂の生産は同社子会社のペットリファインテクノロジー(PRT、同)が担う。廃棄されたペットボトルから新たなペットボトル原料を生み出す。商用プラントはPRT内に設置し、昨年10月に稼働させた。ケミカルリサイクル技術を取り入れた商用プラントで稼働しているのは世界でPRTだけという。生産能力は年間2万2000トンだ。
プラント稼働以降、ケミカルリサイクル技術のライセンス供与による協働に関心を示す欧州や中東の化学メーカー、ベンチャーキャピタル、ファンドなどがひっきりなしに見学・商談に訪れているという。
環境問題への世界的な関心の高まりを商機ととらえたジェプランは今年6月、社名を創業時から使っていた英文社名に統一した。一方で海外企業との協働を活発化させるため、生産規模の拡大とコスト削減にも取り組む。
世界展開に向けて課題もある。リサイクルを進める上で欠かせない回収率の低さだ。日本の約9割に対し欧州は約4割で、米国は2割に届かない。このため日本で定着した回収の仕組みもあわせて提案していく。国内外のPET関連事業者が、同社独自の技術を採用しやすいよう改良も重ねる。これにより世界規模でサーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現を目指す。(松岡健夫)
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