使用済みのペットボトルを回収して再生する「ボトルtoボトル」の取り組みが飲料大手各社で広がっている。ボトルの素材は原料に戻して半永久的に循環させる「水平リサイクル」が可能なことはあまり知られていない。「ペットボトルはゴミではなく資源」という意識に消費者を変え、環境への負荷を下げる循環型社会の実現に貢献すべく、各社は力を入れている。
「業界を挙げてやっていく思いで、大きなムーブメントをつくりたい」
サントリー食品インターナショナルの和田龍夫・コミュニケーション本部長は19日、郵便ポストの形をした専用のリサイクルボックスを披露し、報道陣にこう強調した。
ボックスは26日までの期間限定で東京・渋谷に設置し、ボトルが「生まれ変わって次の人に届く」とアピールする。同社は、令和12年までに全てのボトルをリサイクル素材か植物由来素材に切り替える方針だ。
全国清涼飲料連合会によると、2年度のボトルのリサイクル比率は88・5%と高いものの、ボトル以外への再活用も多く、ボトルtoボトルの比率は15・7%にとどまる。同連合会は12年までに50%への引き上げを目指している。
目標達成には分別が進む家庭ゴミと同様に、外出先のオフィスや学校、路上などでも飲み残しや異物混入がない状態で回収する必要がある。キャップやボトルに巻いてあるラベルの分別も欠かせない。飲料各社は不動産会社と連携し、人の集まるオフィスや施設内で分別を呼びかけている。
各社は環境に配慮した取り組みをそれぞれ強化。日本コカ・コーラは、国内で販売する「コカ・コーラ」「い・ろ・は・す」の2ブランドのボトルに100%リサイクル素材を用い、石油由来原料の使用を12年までにゼロにしたい考えだ。伊藤園も、主力ブランド「お~いお茶」を7年までに100%リサイクル素材に切り替えるとしている。
アサヒ飲料は、ラベルがない「ラベルレス」の商品を業界で初めて平成30年に発売。分別作業の手間が省けると好評だ。
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October 22, 2022 at 06:00PM
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「ペットボトルは資源」 飲料各社がリサイクル意識向上に注力 - 産経ニュース
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