Monday, May 1, 2023

狙うは4本足のお客様華麗なる“ペット向け”外食ビジネスの世界 | 犬だってレストランで食事する時代です - courrier.jp

サンフランシスコにオープンしたレストラン「ドーグ」で75ドルのテイスティングメニューを楽しむゴールデン・レトリーバーのブーマー Photo: Kelsey McClellan for The New York Times

サンフランシスコにオープンしたレストラン「ドーグ」で75ドルのテイスティングメニューを楽しむゴールデン・レトリーバーのブーマー Photo: Kelsey McClellan for The New York Times

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ペットブームに沸く米国で、「お子様メニュー」ならぬ「お犬様メニュー」を置く店が増えている。ついには犬用高級レストランまでオープンするなど、ペットの外食ビジネスは過熱を続ける。


「子供の数より犬が多い」と噂される米サンフランシスコにそのレストランがオープンしたのは、2022年秋のことだった。

テーブルに運ばれてくる料理は、オーガニックビーフのステーキや鶏肉ときのこのスープ、鹿の心臓を使ってバラの形に仕上げたケーキ、鶏皮のワッフル……。75ドル(約1万円)のコースに舌鼓を打つのは人間ではない。レストラン「ドーグ」は犬のための高級レストランなのだから。

いま、犬(とその飼い主)をターゲットにした店が全米に広がっている。

米料理雑誌「ボナペティ」によると、グーグルでの「Dog restaurants near me(犬と行ける近くのレストラン)」というワードの検索数は2014年から右肩上がりだという。パンデミックに後押しされたペットブームは、ペット用品の売り上げを2018年から460億ドル(約6兆2000億円)も増加させた。米国ペット用品協会によると、2023年は1436億ドル(約19兆3000億円)に達する見込みだと米「ニューヨーク・タイムズ」紙は報じる。

なかでもペットフードの人間化はますます進み、上質な餌が与えられるようになっただけでなく、ペットに優しいカフェやバー、アイスクリーム屋が次々と生まれ、ついにはドーグのような“ファイン・ダイニング”が出現したのである。

いま、犬用メニューはレストランにとって新たな収入源だとニューヨーク・タイムズは伝える。

ニューヨーク、チェルシーにあるレストラン「ウィルソン」では、前菜のステーキと野菜を24ドルで提供。毎日30〜40匹の犬が訪れる。犬用アイスクリームチェーン「ソルティ・パウ」はデラウェア州にオープンした後、4年間で22店舗まで規模を広げた。ハンバーガーチェーン「シェイク・シャック」や「スターバックス コーヒー」でも犬用のスナックを販売している。自分たちだけキャラメルフラペチーノを飲みながら、飼い犬にはなにも与えないではいられない人間たちのためだ。


2020年5月にテキサス州でバー「ホップス・アンド・ハウンズ」を開業したジェイミー・ハーダウェイは言う。「犬と人が一緒に楽しめる施設で飲食し、交流できるとなれば、犬好きは飛びつくだろうと信じて投資しました」。彼女は正しかった。いま、毎週1600人が少なくとも1匹の犬を従えて訪れる。その目的はバースデーパーティーに養子縁組パーティー、ドッグランでの交流などだ。
(人間のための)フランス料理を学び、ドーグを創業したラーミ・マサウェイは、「加工品ではなく、新鮮な旬の食材を使い、品質の高い食事を与えることで、できるだけ多くの犬の暮らしを変えることをドーグはミッションとして掲げています」と米経済誌「フォーブス」の取材に語る。

マサウェイが犬用レストランの着想を得たのは、オールド・イングリッシュ・マスティフのグリズリーを飼いはじめたことがきっかけだった。「世界一幸せな犬にしたかったんです。我々が与えられる限りの最高の生活と健康な食事で」

とは言うものの、当時はブリーダーやペットショップでオススメされた餌を与えていた。だが、グリズリーは好き嫌いが多かった。「彼のペットフード嫌いは明らかでした。私たちだって、毎日毎日同じカリカリのドライフードや、袋や缶に入った食事を摂りたくはないですよね」と振り返る。

そこで、シェフとしての知識と腕を持ったマサウェイは、季節ごとの新鮮な食材を使った料理を作りはじめた。さらには、有機野菜や放牧で育った動物の肉を使った、より栄養バランスのとれた食事について学んだという。

ドーグの存在がメディアに取り上げられるいなや、オンラインでは議論が巻き起こった。「人々が飢えながらも働き、税金を払い、それでもちゃんとした保障も得られないなか、犬に75ドルもする食事を与えるのか?」。一方で「こんなレストランが増えて欲しい」という声もあった。

ボナペティ誌は、ニューヨークにあるカフェ「シャトー・ル・ワフ」に通う常連客の言葉を紹介する。

ジリアン・ワッハは、犬のためにデザインされた空間が地域の重要な拠点になっていると話す。パンデミックによって在宅勤務が続くなか、飼い犬のタイガー・ブレイズを店に連れて行くことが1日の楽しみだった。「そこで初めて地域の人と出会いました」。タイガーの2歳の誕生日は、ほかの犬たちとそこでサーモン味のアイスクリームケーキで祝った。

「ここではみんな友達になります」とシャトー・ル・ワフのオーナー、ナタッサ・コンティニは言う。「ここでの体験は犬だけでなく、人間のためでもあるのです」


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May 02, 2023 at 05:45AM
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