Sunday, May 14, 2023

ペットフード業界で進む安全性追求の試み「人間も食べられる」という基準をクリアするものも登場 - au Webポータル

人間の食べ物を与えるのはNG(写真/PIXTA)

 愛するペットの長生きを願うなら、食事にも気を使う必要がある。近年、ペットフードから問題がある成分が検出される事件も少なくないが、愛する家族に安全なものだけを食べさせるためには、ペットフードをどう選ぶべきか。ペット栄養管理士の伊藤悦子さんは、次の5つの基準でチェックするといいと話す。

【写真】人間が食べられるペットフードの写真「極上ジャーキー」

【1】犬には犬用、猫には猫用を与える。
「犬と猫では、必要とする栄養バランスが異なります」(伊藤さん・以下同)

【2】「総合栄養食」を選ぶ。
 総合栄養食とは、それ1種類で犬猫が必要とする栄養素を摂取できるもののこと。
「『ペットフード公正取引協議会の定める分析試験の結果、総合栄養食の基準を満たすことが証明されています』または『AAFCO(米国飼料検査官協会)分析試験による栄養基準をクリア』と記載された総合栄養食であれば、品質が担保されているといえます」

【3】たんぱく質の割合が高いものを選ぶ。
 犬や猫は人間よりも必要とするたんぱく質の割合が多い。
「『チキン』『ラム』など、動物性たんぱく質の原料が、ウエットフードなら先頭に、ドライフードなら2番目に記載されているものなら、たんぱく質の割合が高いといえます」

【4】個体に合ったものを探す。
「子猫用」「成犬用」「シニア用」など、ライフステージに合わせたものを。
「ペットフードのパッケージには、たんぱく質、脂肪、粗繊維、灰分(ミネラル)、水分の『保証分析値』が書かれています。飼っている個体に合った割合かどうか確認するといいでしょう」

【5】信頼できるメーカー、価格、小売店のものを選ぶ。
 歴史の長いペットフード会社は、蓄積されたデータの多さから信頼できると考えられる。また“炎天下の直射日光の下、投げ売りされていた”など、品質を劣化させるような売り方をしている店は論外。フードを丁寧に扱っているペットショップなどで購入すれば、安心度が高い。

 一方、『犬にいいものわるいもの』『猫にいいものわるいもの』などの著書があるウスキ動物病院院長の臼杵新さんは、このようなチェックポイントをあげる。

「あまりにも安いものは、質が悪かったり、原材料に病原菌が入っている恐れもあるため、避けるべきです。高級であればいいというわけではありませんが、少なくとも“大袋で安く売られているものは怪しい”と考えた方がいい。

 もともと人間用の食品をつくっていたメーカーや、動物病院用の処方食を出しているメーカーのものは、食品衛生の知見や経験があります。国産、EU産には比較的安全なものが多いといえるでしょう」

 近年は「人間も食べられる」という基準を満たした「ヒューマングレード」のペットフードも登場している。北海道産乳を使ったチーズや生キャラメルで知られる花畑牧場はこの春から、ヒューマングレードの犬猫用の間食を全国で発売している(直営店では昨年12月から)。

 北海道産のエゾシカ肉を使ったジャーキーや北海道産の牛肉のステーキ、自社製造のチーズを使ったクッキー、ヤギ乳のミルクなど、すべて人間が食べられる品質の原材料を仕入れて、ペットのために加工しているという。

「原材料はすべて、人間が食べられる基準のものだけを100%使用しています。食感を出すためのコラーゲンやヒアルロン酸も鶏の『とさか』などから採れるものだけを使っており、チーズの製造過程で必要になる食塩以外には、塩分も一切加えていません。

 ジャーキーに使用するエゾシカ肉は、人間が食べる基準の捕獲方法や“捕獲から2時間以内に処理する”という人間用と同じ処理基準を満たしたものだけを使用しています。人間用と同じ工場内にペットフード専用のラインをつくって製造しているため、原材料そのものはもちろん、製造過程での衛生面も人間用と変わりません」(花畑牧場広報担当者・以下同)

「雑貨」であるペットフードには本来、「細菌検査」は義務づけられていない。だが、花畑牧場は食品会社として、人間用の食品製造の基準をペットフードにもあてはめ、安全性を追求しているのだという。

「すべてのペットフードを、社員が試食しています。人間にとってはかなりの薄味ですが、ペットと一緒に食べることもできる。愛するペットと同じ食べ物を共有できるペットフードには大きな意味があると考えています」

 安全性とともに“相性”も見極める必要がある。

「人間の高齢者にもステーキをぺろりと食べる人もいれば、食が細くなる人もいる。ペットもそれと同じで、個体の体調に合うものを与えることが大切です」(臼杵さん)

 何より愛犬、愛猫の様子をよく観察することが重要だ。例えば便が多すぎるときは、必要な動物性たんぱく質が摂れていない可能性が、においがキツすぎるときは、たんぱく質が多すぎる可能性がある。

「ただし、体調不良があった場合はフードのせいと決めつけず、必ず病院に連れて行ってください。新しいペットフードに切り替えるときは、お腹を壊さないよう1、2週間ほどかけて少しずつ慣らしていくのがいい」(伊藤さん)

 大切な家族だからこそ、末永く元気でいられるものを食べさせてあげたい。

※女性セブン2023年5月25日号

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May 14, 2023 at 02:15PM
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