Wednesday, January 29, 2020

麺散──原宿で行列の絶えない本格うどん専門店 - GQ JAPAN

映えないうどん

原宿で困ること、それは食事である。ファッションタウンとしては非の打ち所がない反面、街はトレンドに左右される傾向があり、近頃は過剰な“Instagram贔屓”が加速する。しかし、2018年9月、原宿と渋谷の中間にあるキャットストリートの裏手にオープンしたうどん専門店「麺散」(めんちらし)は、食通たちも太鼓判を押す“映え”を狙わない確かな味で信頼を獲得し、瞬く間に客足が絶えない原宿の人気店にまで成長を遂げた。

「麺散」は、シンプルに「うどんが、うまい」。それもそのはず、同店は新宿の「うどん慎」で経験を積んだ職人が厨房を仕切っている。「麺散」は茹で置き厳禁を徹底し、打ちたて、切りたて、茹でたての“3たて”でうどんを提供している。うどんはツルっとした舌触りで、コシがあり、ぷるんとした食感が喉でも味わえるほど。関西風の昆布出汁が効いた薄い色合いのつゆは上品かつ優しい味わいである。また、うどんだけで30種類ほど、そこに太白胡麻油と太香胡麻油をブレンドして揚げた天ぷら(季節限定メニューもある)やおにぎりといったサイドメニューもスタンバイしているとなると、メニューの豊富さから思わず優柔不断になってしまう。「毎日通っても飽きない飯屋を原宿に」、「麺散」は原宿を住処とする人々にとっては待望の食事処であり、デザイナーやモデル、スケーターらが足繁く通う理由も納得がいく。

アート作品が並ぶ

同地域でアートギャラリーなどを運営する「en one tokyo」がオーナーということもあり、内装も非常に洒落ている。木彫りの欄間や畳、長崎の波佐見焼を再利用した壁が和な雰囲気を漂わせるも、客席にはアメリカンダイナーをイメージしたテーブルとチェアが並ぶ。また、各所に散りばめられたインテリアに目を凝らすと、彼らのクリエイティブなコミュニティが垣間見えてくる。はじめに、「麺散」のロゴは、鬼頭(Kitoh Graffiti)がデザインしたもの。同氏は、般若、dj honda、BADHOPにも作品を提供するグラフィティアーティストであり、ミューラルを始め、国内外のパブリックスペースにも数々の作品を残している人物だ。また、「麺散」の由来となる“面散らし”(日本古来の刺青の図柄)を表現した五面の額装はタトゥーアーティストのueが、ぶっかけを当て字(仏迦袈)で表現したネオンアートにも注目したい。これはsacaiやOriginalFakeからもラブコールを受けた3D造形グループのGELCHOPが担当した。そのほかにも、Supremeの花瓶、SCARSの写真集、VERDYのキーホルダーなど、ストリートのコレクタブルなアイテムがディスプレイされており、彼らならではの背景には、食とはまた違う楽しみがある。

「1年ちょっとが過ぎたけど、今では麺散を目がけて郊外や地方から足を運んでくれる人もいる。でも、オリンピック前には宮下公園エリアも完成して、新しい人の流れもできるし、まだまだこれから。今後は“麺散式”の立ち食いうどん屋を展開することも視野に入れている」と、同店の仕掛け人であるディレクターの岡田茂は、現状に満足していない。

”赤星”もある

原宿グルメは、信頼していない人も少なくないだろう。しかし、そんな人にこそ、ショッピングの合間に「麺散」渾身の一杯をすすっていただきたい。

INFORMATION

麺散
住:東京都渋谷区神宮前6-13-7
TEL:03-6427-9898
営:11:30 - 23:00 (L.O. 22:30)
休:火曜日

Let's block ads! (Why?)



"揚げた" - Google ニュース
January 30, 2020 at 09:51AM
https://ift.tt/36HxObn

麺散──原宿で行列の絶えない本格うどん専門店 - GQ JAPAN
"揚げた" - Google ニュース
https://ift.tt/38ZdWmL
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

No comments:

Post a Comment