天ぷらの名店、八丁堀の「てんぷら小野」。オーソドックスな素材だけでなく、意外な変化球でも腕を振るう志村幸一郎さん(44)の一日に密着した。
天ぷらに欠かせない油は、綿実油をベースにゴマ油、米油、サラダ油、菜種油をブレンドした天ぷら油。割合は季節によって変えていく。粉はきめが細かく安定性のいいスーパーバイオレット。ときに国産小麦を混ぜて調整する。
そして、こちらも天ぷらには必須、天つゆの出汁素材は、カツオ、本枯れ節、ソウダガツオ、マグロ、サバ節。築地「秋山商店」でブレンドしてもらっている
揚げる素材も厳選されたもの。長崎・五島列島のキス。キスは通年で欠かせぬ食材。千葉、神奈川と産地は変わっていく。
揚げたタケノコを炙り、最後に醤油をたらす。「僕の天ぷらの特徴はときに焦がしがあること。これで香りが出るんです」と志村さん。
揚げたままで食べるだけでなく、塩、マグロ節、大葉などひと味加えて、旨味を引き出す皿も多い。温度や衣の厚さなども素材ごとに変え調整する。そんなオリジナル素材のひとつが、7日間寝かせた庄内産ヒラメに白ウドと大葉をのせた天ぷら。
エビ、キス、フキノトウの盛り合わせには沖縄の天然塩が添えられる。食べ飽きることのない天ぷらには海外ファンも多く、ハリウッドのプロデューサーなども訪れる。ロンドンへの出店も計画中だ。
休店日に山形県庄内地方へ行き、よりよい素材との出会いを楽しみにしている。庄内地方の豊かな食材と出会って約10年。今では「てんぷら小野」に欠かせない。庄内に入った志村さんは食材を求めてあわただしく駆け回る。月山の麓の進藤亨さんから入手したフキノトウは、柔らかくかぐわしい。山菜卸問屋「遠藤商店」の遠藤初子さんとも長い付き合いだ。野菜・果物の多くは、佐藤典子さんが経営する鶴岡市羽黒の産直「あねちゃの店」で仕入れる。
たとえば今回のヒラメは酒田市の「さかた海鮮市場」の薄木正一社長から仕入れた。この日は白子で腹が膨らんだ寒鱈も入手。庄内浜の魚介は1年を通じて取り寄せる。
鶴岡市にある井上農場の井上馨氏からは「つや姫」をはじめとする特別栽培米のほか、小松菜、トマトを仕入れている。「井上さんは米作りに対する愛情が違う。稲の間隔が広いから風通しがよくて無農薬でも病気になりにくい」(志村さん)。
取材日のコースの締めで出された「ユリ根のごはん」、柚子味のベビーリーフサラダ。サラダに使われているのは井上農場のみずみずしい小松菜で、見事な出色。「油で酸性になった胃を野菜でアルカリ性へと振ってリフレッシュしてもらいます」(志村さん)。そして「茸のスープと揚げ餅へと続く。
●てんぷら 小野【東京・八丁堀】
東京都中央区八丁堀2-15-5 第5三神ビル3階 完全予約制
ランチ(火〜金):11時半〜13時半(L.O.)/ディナー(月〜金):18時〜21時(L.O.)
定休日:土・日・祝、不定休あり
料金:ランチコース:5000〜1万3000円、ディナーコース:1万2000円、1万8000円
※外税
※サービス料は別途10%
※キャンセル料は前日50%、当日100%
※週刊ポスト2020年2月28日・3月6日号
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February 24, 2020 at 05:00AM
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八丁堀の天ぷら名店の一日 こだわりの油、天つゆ、素材たち(2020年2月24日)|BIGLOBEニュース - BIGLOBEニュース
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