Wednesday, February 12, 2020

【竹内美樹の口福のおすそわけ 307】ペットとお出かけ 宿泊料飲施設ジャーナリスト 竹内美樹 - 観光経済新聞

 近所に、わりとよく行くカフェがある。ムチャクチャおいしいワケでも、筆者が大好きなワインの品ぞろえが豊富なワケでもない。だが、ペット同伴OKなのだ。犬を連れて入れる飲食店自体が少なく、あってもテラス席のみ可という店が多い。だがここは屋内OKで、メニューとお水、おしぼりと共に、犬用のおやつをお皿に入れて運んで来てくれる上、犬用ご飯のメニューまであるのだ。

 わが家の愛犬ピノは、シーズーの女の子7歳。ワイン用ぶどう品種ピノノワールから名付けた。カワイイお目目で見つめられると、「どーちたの?」なんて、つい赤ちゃん言葉で話しかけてしまう。筆者同様、家族全員がこの調子で彼女を溺愛しているから、家に置いて行くのはかわいそうだと、なかなか家族そろって食事に出かけられない。

 公共交通機関も、利用しづらい。実は、ピノは道産子。札幌のペットショップで出会い、飛行機で連れ帰った。ペットの客室同伴可という外国の航空会社はあるが、国内線は貨物室預り。生後2カ月足らずで、たった500グラムの片手に乗るくらい小さな子犬を預けるのは、心配でたまらなかった。

 その点海外、特にヨーロッパでは、公共の場所に犬を同伴できるのが当たり前。レストランはもちろんのこと、ホテルや鉄道も、犬連れの人が自由に出入りしている。食品販売店や薬局といったほんの一部の店舗しか、犬NGではないのだ。デパートでさえOKなのだからオドロキだ。また、例えばフランスでは、集合住宅でペット飼育を禁止することが、逆に法律で禁じられているそうだ。

 欧米人にとって、犬は人間のパートナーという感覚だと言われる。だが日本では、犬が傷つけられたら「器物損壊」にあたり、モノとして扱われている。番犬として屋外で飼われていた歴史が長かった影響もあるのだろう。今や愛玩目的が主流なのにも関わらず、犬を取り巻く環境はまったく向上しない。

 ただ、飼い主側にも努力が必要だと思う。欧米の犬はきちんとトレーニングされているから、「犬の入店OK、子供はお断り」という店もあるほど。日本では、やたら無駄ぼえする犬を放っておいたり、テーブルの食べ物を平気で食べさせるようなマナーの悪い飼い主が多いのも事実。

 でも、うちのピノみたいにまったくほえず、お利口さんのワンちゃんなら、もっと一緒に行ける場所があってもイイのにね、と親バカながら思ってしまう。

 最近日本でも犬と一緒に泊まれるホテルが増えたが、パリの五つ星ホテル「リッツ」や「プラザ・アテネ」でもペットOKというヨーロッパの犬事情からすれば、まだまだである。

 北海道の大好きな宿に、ペットOKの客室があるので行きたいと考えているのだが、貨物室がイヤなら今のところフェリーしか交通手段がない。キャリーケースに入れずに、気軽に一緒にどこへでも行けるようになる日が来るよう、皆で頑張りましょう!

 ※宿泊料飲施設ジャーナリスト。数多くの取材経験を生かし、旅館・ホテル、レストランのプロデュースやメニュー開発、ホスピタリティ研修なども手掛ける。

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February 13, 2020 at 02:00PM
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