水中ドローンの投入を準備するハマケン水産の従業員=熊野市遊木町で |
熊野市や尾鷲市の漁業関連企業が、定置網の点検や網に入る魚の調査で水中ドローンを投入し、効果を上げている。
黄色い機体が海中に入ると、海上で操作する従業員のスマートフォンに、網や魚などの様子が動画で送られてきた。熊野市遊木町の水産物加工販売会社「ハマケン水産」は昨年九月、定置網の点検に水中ドローンを導入した。
水中ドローンは、長さ約三十九センチ、幅約二十三センチ。長さ百メートルのケーブルでつながるコントローラーを操作して、沈んだり浮上したりし、速度も調整できる。海中が濁っていれば、発光ダイオード(LED)のライトを点灯する。
導入するまでは、定置網を月に二回引き上げて網が破れていないか確認していた。破れていれば、網にいたアジやイワシといった魚が逃げていくため、損失になっていた。ドローンで観察することで、網の掛け替えがすぐにできるだけでなく、網に入る魚も把握できるようになったという。
代表の浜田健光さん(79)は「水産業の事業者は高齢化が進み、担い手も確保しにくい。少しでもIT化を進め、効率化を図りたい」と話している。
尾鷲市早田町の「早田大敷」は昨年春から定置網に導入している。担当者は「これまで網が破れたり、壊れたりすると潜水士を呼んでいたが、時間と費用がかかった。水中ドローンにより、すぐに確認できるようになった」と手応えを語る。
(木造康博)
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February 12, 2020 at 03:06AM
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水中ドローンが漁業で大活躍 定置網の点検や網に入る魚調査 - 中日新聞
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