表面はカリっと、中はトロリとした食感が特徴の「揚げたこ焼き」。本場の大阪では食べられない個性派グルメとして、県民に根強い人気がある。
美馬市脇町猪尻の県道交差点。「元祖 揚げたこ焼き」と大きく掲げられた店の看板が、行き交うドライバーらの目を引く。店主の横田律子さん(73)が、姉の中川貞代さん(78)と仲良く切り盛りしている。
小麦粉を水やだし汁、卵で溶いた生地を熱した鉄板に流し込み、タコやキャベツ、天かすを散らす。ここまでは一般的なたこ焼きと同じ。通常だと千枚通しのような調理道具を生地に差してくるくると成形する様子を思い浮かべるが、この店では鉄板のふたを下ろして挟み焼きにする。鯛焼きの製法に近いだろうか。
生地が焼き上がると、木箱に並べて保存しておく。客が来るたびにフライヤーで揚げて表面をかりっとさせ、ソースやかつお節などをかけて完成。辺りは香ばしい匂いが立ちこめ、食欲をそそる。横田さんは揚げたこ焼きに適した焼き方があると言い、「たまに揚げないでほしいというお客さんがいるんですが、それではおいしくならないんです」と強調する。
有名チェーン店「揚げたこ焼のなかがわ」の運営会社とフランチャイズ契約を結び、脇町店として1989(平成元)年にオープン。それまでは夫婦で菓子店を営んでおり、たこ焼き店を併設した後、夫が菓子店を、横田さんがたこ焼き店を担当した。
県民にとっては、揚げたこ焼きの代名詞ともなっている「なかがわ」は85年、創業者の中川操さん(故人)が独自製法として打ち出し、徳島市大和町2に第1号店を開いた。脇町店の中川貞代さんとは直接の関係はない。
大阪では食べられない、徳島ならではの商品として話題を呼び、最盛期には県内外に60店を超える業界屈指のチェーン店に成長。しかし、徹底した店舗管理や積極的な宣伝活動など豪腕で鳴らした中川さんが97年に亡くなり、加盟店の撤退が相次ぐなどして、間もなく本店も閉業した。
現在もブームの名残を感じさせる横田さんの店には、かつて店舗のあった高松市内などから多くの客が訪れている。最近はインターネットで知った若者らが個性的な味を求めて足を運ぶそうだ。
横田さんは本店の製法を守りながらも、早くから独自に味を研究。北海道産コンブを使うなど、だしにこだわっている。揚げたこ焼きは火を2回通すので、具のタコがどうしても縮んでしまう。ぷりぷりの食感を残すため、通常使われる加工済みのタコよりも価格の高い生だこを仕入れている。
昨春に体調を崩して入院し、4カ月の休業を経て再開した。店の明かりで営業を知った常連客が続々と来店し「開けてくれてありがとう」と声を掛けてくれたことが励みになったと振り返る。「多くの人に支えられている。おいしいと言ってくれる人がいる限り、店を続けていきたい」と話している。
毎週金土日曜に営業。時間は正午から午後9時まで。揚げたこ焼きは9個入り500円(税込み)。問い合わせは<電0883(52)1271>。
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March 10, 2020 at 02:00PM
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