Monday, November 22, 2021

「小骨なければ献上魚」 復活へ高校生商品化 - 朝日新聞デジタル

吉川喬

 ニシン科の「ヒラ」は、瀬戸内で水揚げされるが市場にほとんど流通しない「低利用魚」だ。骨が多くて調理に手間がかかることが理由だが、その濃厚な味は「献上魚」とも例えられ、古くから高い評価を得てきた。「ヒラが再び食卓に上がる日を」。そう願う岡山南高校の生徒たちが地道なPRを続けている。

 10月下旬の土曜日、早島町の文化施設でヒラの試食会があった。テーブルには、同校の商業クラブ(37人)の生徒らが2年がかりで開発した、しょうゆベースのうま煮を乗っけた丼が並んだ。

 地元の子どもらが集まり、試食前には生徒たちから寸劇やクイズでヒラの解説を受けた。丼は、「甘くておいしい」「もっと食べたい」と好評で、150食は瞬く間に無くなった。3年の高月海朋さんは「おいしさを知ってもらえたのがうれしい」と話した。

 商業クラブは、埋もれている特産品に再び光を当てる活動などをしている。ヒラを知ったきっかけは2019年、水産庁の「お魚かたりべ」にも任命された森下倫年(ともとし)さん(69)=岡山市=の話を聞いたことだ。森下さんは地魚のPRに取り組む「岡山水産物流通促進協議会」(おかとと)の会長。おかととでは、近年とりわけヒラのPRに力を入れている。

 そのときの森下さんの話で初めてヒラを知った生徒が大半で、多くが興味を持ったという。コロナ禍の活動自粛期間をはさみつつ、昨夏と今春、おかととの協力で、ヒラの煮付けやすり身揚げを口にすると、強いうまみやコクに感嘆の声が相次いだ。

 「手間がかかっても食べる価値があるのでは。この魚が食卓から消えてしまうのはもったいない」。そう考えた生徒らは、ヒラ復活をメインの活動にすることにした。ヒラのデザインのLINEスタンプを作ったり、おかととのPRイベントに参加したりしてきた。今年に入り、「子どもの時から親しめば将来的な消費が見込める」とヒラの商品開発にも挑戦。開発資金をクラウドファンディングで募ると35万円が集まった。

 地元企業の協力も得て試作を重ね、最終的には「ご飯に良く合う」「子どもも食べやすい」という理由でうま煮と、さらにアヒージョを商品化しようと決めた。来年には一般販売することも計画中。最終目標の一つには、学校給食への採用を考えているという。(吉川喬)

     ◇

 〈ヒラ〉 金色を帯びた平べったい魚体が特徴。うまみが強く、程よい甘みもあるが、骨が多く包丁を細かく入れる「骨切り」が必要。瀬戸内海周辺で網にまぎれこむが、岡山以外では、ほぼ食べる習慣が無い。県内では縄文期の貝塚からヒラの骨がみつかり、江戸期に食べられていたという文献も残る。かつては県内の食卓の定番だったが、骨切りの手間が敬遠されるなどして、20年ほど前から姿を消しつつある。

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