Friday, June 17, 2022

「看板犬」3匹熱視線 長岡「松田ペット」 - 読売新聞オンライン

「マニア心くすぐる」 同人誌や玩具に

 長岡市周辺の道路脇に設置されているペットショップ「松田ペット」(長岡市大島新町)の3匹の犬の広告看板が、ひそかな人気を集めている。手描きのため犬の表情が一枚一枚微妙に違うことが評判を呼び、看板を特集した同人誌も発行されている。人気の高まりを受け、同人誌のカプセル玩具が全国販売される計画もある。市は移住検討者向けのイベントのポスターに看板の画像を活用。長岡ならではの名物看板に熱視線が注がれている。(佐賀秀玄)

 松田ペットは、松田保夫社長(78)が中学卒業後に就職した東京の金魚卸売会社を辞め、帰郷後の1972年に「松田商展」として創業。ビーグルとチワワ、ヨークシャーテリアの3匹が描かれた看板(縦90センチ、横180センチ)は、87年に株式会社「松田ペット」に組織変更した後に採用した。当時の売れ筋の犬種だった。

 看板は、長岡市や小千谷市、見附市、出雲崎町など、店から半径約10キロの道路沿いの建物などに松田社長が自ら設置しており、その数は数百枚に上る。

 絵は「近藤看板店」(小千谷市)の近藤忠男さん(89)が主に担当し、一枚一枚手描きしている。近藤さんは元々、映画館の看板を描いていたといい、「犬は黒目が多いが、それでは面白くないから、白目の部分を増やして人間の目のようにした」と明かす。

 同じ犬種でも優しい表情や、気が強そうな表情などがある。微妙な違いに魅了されたのが東京都出身で2015年春に長岡市与板地域に移住した会社員 新稲にいな ずなさん(34)(ペンネーム)だ。

 中学高校時代は美術部に所属。移住した年の秋、松田ペットの看板の絵の違いに気付くと、写真を撮って回り、SNSで発信するようになった。

 17年11月には同人誌「例の看板」を発行。共感した県内外の人たちとファン組織「松田学会」を結成し、看板の魅力などを語り合ってきた。

 同人誌はこれまで3冊出している。看板が集中している地域を「松田銀座」と名付けたり、現在と絵柄の違う古い看板を探して会社の歴史を掘り下げたりと、内容も充実。松田社長へのインタビューも行っている。

 新稲さんは「いろんな視点を持つと、その街にしかないものが見えてくる。長岡の場合、それが松田ペットの看板。長岡の名物だ」と話す。

 長岡市は昨年10月、長岡への移住を促すため、東京都で開かれた「ふるさと回帰フェア」に初めて参加した際、ブースに松田ペットの看板をプリントしたポスターを掲示した。「長岡を移住先の選択肢として入れてもらえるよう、素通りされないためのアイキャッチにした」(市ながおか魅力発信課の担当者)。実際、「これは何ですか」と立ち止まった来場者が多かったという。

 松田ペットの看板を特集した同人誌「例の看板」は9月下旬にも、手のひらサイズのカプセル玩具「マニア豆本」として全国販売される予定だ。

 販売元のフィギュアメーカー「ケンエレファント」(東京都千代田区)は「看板が手描きで微妙に異なるのがマニア心をくすぐっている。犬たちの瞳に不思議な魅力を感じ、採用した」と説明する。

 松田社長は「こんなに注目を集めるとは想像していなかったのでうれしい。人気の犬種は昔と変わってきているが、絵柄を変えず、看板を作り続けたい」と話している。

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