Monday, July 18, 2022

オフィスの新潮流! 「ペットと出勤」が今注目される理由 - Lifehacker JAPAN

新型コロナが流行してから、日本でも犬や猫を飼う人が増加していることがペットフード協会の調査でわかっています。

この調査で、犬を飼いはじめた人たちは「心穏やかに過ごせる日々が増えた」、猫を飼いはじめた人たちは「毎日の生活が楽しくなった」と回答。確かに、ペットがいると癒されますし、家庭内のコミュニションも良くなります。

しかし、「Withコロナ」の生活が進むにつれて、在宅勤務からオフィスに戻ることを期待する企業も少なくありません。

アメリカではペット同伴出勤を望む声が多い

Brussels Timesが報じるところによると、アメリカでは、Google、Amazon、Purinaなどがペット同伴での出勤を推奨するなど、すでにいくつかの企業が動物にやさしい職場づくりをはじめています。

バージニア・コモンウェルス大学の研究によると、その結果は極めて良好なものでした。

犬の首輪を製造するニューヨークのFi社がアメリカで犬を飼っている1005人を対象に行った調査の結果を4月に発表。それによると、調査対象者の71%が、愛犬の世話や一緒に過ごす時間を確保するために、オフィスで仕事するよりリモートワークを選ぶ傾向があることがわかりました。

また、3分の1の飼い主は、愛犬を職場に連れていけないなら転職することもいとわないという考えです。

犬を飼っている人の大多数は、オフィスで働くために愛犬を自宅に残していくことに不安を感じると回答しています。特に、パンデミックの最中に新たにペットを飼い始め、24時間365日ペットのそばにいることに慣れた人にとっては辛いでしょう。

犬も飼い主と離れて終日独りで留守番するとなると不安で心の病になることも。犬は猫より孤独に弱い傾向があります。さらに、オフィスで勤務する飼い主は、犬を散歩させる時間を捻出するのが難しくなります。

若い人ほどペット同伴を求めている

この調査結果は、働き手を探すのに苦労している雇用主に解決のためのヒントを示しているのかもしれません。Fi社の創業者兼CEOであるJonathan Bensamoun氏は、この結果はそれほど驚くべきものではないと言います。

ミレニアル世代(1980年から1995年の間に生まれた世代)は最近、ベビーブーマー世代(1946年から1964年までに生まれた世代)を抜いて最大のペット所有者層となり、50%以上が犬を飼っていると推定されます。ミレニアル世代の44%は、ペットを自分の第一子だと思っています。

Fi社の調査対象者たちは、もし職場に犬を連れていくことが許されるなら、週に3回はオフィスに行くと回答しています。

ペットOKのスペースは若い世代でより評価されています。新しい仕事に就く際に注目する特典として、同調査の対象となったZ世代(1990年代半ばから2000年代前半生まれの世代)の50%が「オフィスに愛犬を同伴すること」を選んだのに対して、ミレニアル世代では35%、ベビーブーマー世代では18%でした。

つまり、ペット同伴OKにすれば、若い人材を採用しやすくなり、既存の社員にとってもオフィス勤務に戻るインセンティブになるかもしれません。

ペット同伴出勤のメリット

ベルギーの情報サイトLe Soirは、職場にペットを連れて行くメリットとして、「ペットと一緒に過ごすと、気分が明るくなり、笑顔になれること」などを挙げています。

また、イギリスの研究では、コンパニオンアニマルと一緒に過ごすとストレスレベルが低下することが分かっています。

たとえば、犬は定期的に散歩させる必要があり、それによって人間も新鮮な空気を吸い運動をすることができます。短い散歩で、創造性や生産性が高まることもあります。

猫も、撫でたり可愛い鳴き声を聞いて癒されることで、飼い主は仕事から離れることができ、ストレス解消に役立ちます。

また、ペットを飼うことで健康になり、欠勤率が下がるというメリットもあります。

犬や猫を撫でると、体内でリラックスホルモンが分泌され、ストレスに関連するさまざまなホルモンの濃度が下がります。

さらに、ペットが職場にいることで、同僚間の会話が増え、チーム内の士気、コミュニケーション、チームワークにポジティブな影響を与えるという研究結果も。ペットは、仕事中も温かい雰囲気や快適で家庭的な環境を作り出してくれます。

ペット同伴出勤の課題

ペットにアレルギーがある同僚や動物が苦手な同僚がいるかもしれないので、職場にペットを連れて行くには、工夫が必要になります。アメリカには犬のためのデイケアを導入している企業もあるようです。そこに愛犬を預けて、休み時間に顔を見に行くという感じでしょうか。

また、車で通勤しているなら別ですが、都会で通勤時間帯に電車や地下鉄など公共交通機関にペットを連れて乗車するのは大変そうです。キャリーバッグに入れられるペットはストレスを感じるでしょうし、飼い主も出社のたびに持ち運ぶことになります。キャリーバッグに入らない大型犬はどうするのでしょうか。

あと、私の猫を例に挙げると、知らない環境に行くととても気が立ってしまい自宅にいるときとはまったく別の狂暴な性格になります。

同僚が連れてきたペットと喧嘩したり、撫でてくれようとした同僚の手を思いきり噛んで流血騒ぎになるリスクがあります。ペットの立場から見ると、飼い主の職場に連れていかれてハッピーかどうかわかりません。

企業ができる現実的なサポートは?

前出のFi社のBensamoun氏は、ペットを飼っている社員が休暇を取る際に会社がペットフードやペットの世話の費用を負担することでサポートできると提案しています。

また、ペットを家族の一員と考える人が多いため、福利厚生の一環としてペット保険を提供することも一般的になってきているとも指摘していました。

私も自分の猫は家族同然なので、看護休暇やペットが亡くなったときに、忌引きとして何日か休めるようになればいいなと思います。

毎日出勤していたころの私は、1日の終わりに帰宅して愛猫を抱き上げると、心の疲れがたちまち癒されて優しい気持ちが溢れてきました。

でも、もし愛猫を職場に連れていったら、果たして凛とした仕事モードになれるかどうかわかりません。だから、私の場合は、出勤するときはきっぱり一人で出社して、全集中の呼吸で仕事を定時で終わらせ、一目散に愛猫のもとに帰りたいと思います。

Source: ペットフード協会, Brussels Times, Inc., Le Soir

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July 18, 2022 at 10:56PM
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