青森県風間浦村産のアンコウをPRする恒例の風間浦鮟鱇(あんこう)感謝祭(ゆかい村風間浦鮟鱇ブランド戦略会議主催)が2日、同村下風呂漁港の特設会場で開かれた。伝統の「雪中切り」実演、アンコウを使ったさまざまな商品の販売など、村内外から訪れた行楽客が、旬真っ盛りを迎えた津軽海峡の冬の恵みを目や舌で楽しんだ。
開会セレモニーで冨岡宏村長が、アンコウを「村の魚」に制定すると発表した。2019年の村制130周年を受け、村民からの投票で決定。8割ほどの支持があったという。
450セット限定のアンコウ汁とすしの販売は、当日分の整理券が30分で売り切れる盛況ぶり。アンコウ雪中切りの実演では、さが旅館館主・佐賀敏一さん(72)の鮮やかな包丁さばきに、観客たちが見入っていた。
アンコウ汁とすしを食べた横浜町の秋田燈摩(とうま)君(横浜小5年)は「身が硬そうだと思ったけど、食べてみたら柔らかかった。初めて感じる味でおいしかった」と笑顔だった。
「風間浦鮟鱇」として地域団体商標の登録を受けている村産のアンコウは、漁港に近い海域で水揚げされるため、鮮度の良さを特徴としている。2キロに満たないアンコウは再放流するなど、資源管理にも取り組んでいる。19年に大阪で開かれた20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)で、首脳夕食会のメニューに採用された。
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