保護犬を救う、アップサイクルウェア。
子どもの古着をドッグウェアにアップサイクル! Photo: 合同会社enkara
すぐにサイズアウトしてしまう子ども服。まだ着られるものは、小さい子がいる友人や親戚にあげてリユースするとして、あまり着ていないけれど破れてしまったり汚れのひどいものはどうしよう……というのが「子ども服あるある」だ。こうした処分せざるを得ない服に注目し、子ども服をドッグウェアへとアップサイクルするプロジェクトを昨年5月にローンチしたのが、合同会社enkaraだ。
「循環する社会の仕組みをつくる」ことをビジョンに掲げる同社は、子ども服を回収するイベントを定期的に開催している。子ども服を持ち込むと、その場で識別番号が服にナンバリングされ、それと連動したQRコードが渡される。その後、服はクリエイターたちの手によって可愛いドッグウェアへと生まれ変わるのだが、QRコードをスマートホンで読み込めば、自分の服がどんなふうに活用されたが確認できるという仕組みだ。つまり服を持ち込んで終わりなのではなく、自分の服がどんなふうにリメイクされ、販売、購入、着用されているかというプロセスをトラッキングできるため、子どもたちも「服の循環」を体感することができる。
2019年12月1日、青山ファーマーズマーケットで実施された子ども服の回収イベント。Tシャツやロンパースなど59点の服が集まった。Photo: 合同会社enkara
しかも本プロジェクトには、まだ続きがある。「誰かにとって必要のない何かは、誰かにとってのたからもの」という考えのもと、最終的には保護犬を新しい家族へとつなげる橋渡し役となること目指している。現在は小型犬用のウェアのみの展開だが、今後、中型犬や大型犬用のアップサイクルバンダナも制作予定で、それらを身につけた保護犬を写真家に撮影してもらい、保護犬の認知向上やより多くの保護犬が新しい家族に出会えるプロモーションを展開していくという。
行き場のない子ども服に困っている人は、ぜひ回収イベントに参加してみよう。自分が着ていた服が、犬たちの暮らしを豊かにするだけでなく命を救うと知れば、子どもたちも、ものを大切にする気持ちや動物愛護の大切さを自然と育んでくれるだろう。
サステナブルなレザーを使った首輪。
首輪と同じ柄のリードや名前プレートもオプションでつけることができる。6つのサイズ展開があり、猫用首輪もある。Photo: サクラ犬具製作所
クラフトマンシップが光る、地球にも愛犬にも優しいプロダクトづくりを追求し続けているのが、サクラ犬具製作所だ。同ブランドの首輪は化学薬品を一切使わず、植物由来の成分だけでなめしたヌメ革を使用している。本革と聞くとサステナブルではないのでは? と思うかもしれないが、ここで使用される革の原皮は食肉加工の過程で生じた副産物。食肉が消費される限り発生する牛や豚の革は、廃棄するより皮革として活用するほうがサステナブルなのだ。
一般的な革のなめしには、安価で大量生産に向いた無害なクロムが用いられる。しかし無害とはいえ、紫外線や気温などによって発がん性物質とも言われる有害な六価クロムに変質する可能性があり、実際に深刻な環境汚染や健康被害が報告されている。ゆえに同社は、環境にも動物にも優しい、植物原料のみを使用する植物タンニンなめしを施したヌメ革を採用しているのだ。こうしてできた首輪やリードは使い込むほど色艶が増し、柔らかくなるため、経年変化を楽しむ醍醐味もある。製品寿命をまっとうしたあと焼却処分する際に、有害物質が発生しないという意味でもサステナブルだ。
紗綾形文様や唐草文様などの和柄だけでなく、水彩タッチの幾何学模様など300種類以上のパターンから選べる。Photo: サクラ犬具製作所
さらに、金具部分に用いられている真鍮無垢は、リサイクルの優等生だ。銅と鉛の合金である真鍮は、その特性を失うことなく無限にリサイクルすることができるため、新しい原料を採掘する必要がない。事実、現在流通している大半の銅はリサイクルされているという。また、環境負荷の高いメッキ加工を施す必要性は低く、錆や傷に強く耐久性が高いという特徴も。使い込むほどアンティークな色味を帯びていくのも魅力だ。
森を守るドッグトイ。
Chew for more treesは、犬にとって本当に安全な木のおもちゃを徹底研究して開発された。素材となる国産の間伐材は、育成過程で農薬不使用のものを使用。加工においても時間をかけて自然乾燥されており、無塗装で安全だ。Photo: 株式会社たかくら新産業
森は地球温暖化のスピードを緩め、生物多様性を維持するためにも重要な役割を果たしている。しかし、世界中では森林破壊が進み、日本の森も適切な手入れがなされず健やかさを失いつつある。森の健康を守るために大切なのが、森林保全に欠かせない間伐作業だ。木々が密集していると、日光が地表に届かず木々の成長が妨げられるが、立木を間引くことで森は豊かさを取り戻し、大雨などによる土砂災害が起こりにくい強い土壌をつくることができるのだ。
犬が噛んでもささくれにくく、細かく砕けるので飲み込んでも安心。Photo: 株式会社たかくら新産業
近年では、森林整備の推進とともに、間伐材の利活用が全国的にも広がりを見せている。形や質のいいものは建築用材として、それ以外もエクステリアや家具などに活用されている。こうした中、細い木や曲がった木でも活用できないかと誕生したのが、Chew for more Treesという骨の形をした犬のおもちゃだ。国産の桜や梨の木の間伐材が用いられ、無農薬で無塗装なので愛犬が思い切り噛み付いても安心。自然の木の香りと、飛騨高山の職人が丁寧に仕上げたフォルムは、愛犬のストレス解消だけでなくリラックス効果が期待できる。また、売上の一部は森林保全団体more treesに寄付されている。
子犬にも老犬にも、オーガニックシャンプーを。
自然の恵みを活かした犬用のオーガニックシャンプー。Photo: 株式会社たかくら新産業
100%天然植物由来成分のオーガニック シャンプー フォー センシティブ アンド ドライは、数あるオーガニック認定機関の中でも、世界的に最も厳しい審査基準を設け、食品と化粧品を同等に審査するオーガニック認定機関のACO認定を取得している。オリーブ油、ココナッツ油、アマニ油など良質な植物性オイルからつくられた石鹸成分は、洗浄力がありながら低刺激。また植物性グリセリンを保湿成分としているので、敏感肌や乾燥肌の犬にもおすすめだ。
一般的に環境汚染や安全性が懸念されている石油由来成分や合成界面活性剤なども一切使用せず、動物倫理の観点から問題となっている動物実験も行っていない。犬の皮膚に合わせた弱アルカリ性のシャンプーは、幼犬から老犬まで使えるので安心だ。
大好きな人の匂いのする安眠ベッド。
気づけば犬や猫が洗濯物や脱いだ服の上で寝ていた、なんてことはないだろうか。せっかく洗ったのに、と肩を落とす人間を横目に、彼らは愛する飼い主の匂いに包まれ安心しきって熟睡しているかもしれない。モリー・マットは、まさにこうしたペットのニーズ(?)に応えるペットベッドだ。
リユースがコンセプトの本製品は、ベッドカバーの中にスタッフサックと呼ばれるネットが装着されていて、そこに飼い主の着なくなった古着を詰めるという仕様。サンフランシスコ発のベッドカバーブランドが開発したもので、カラーやデザインのバリエーションも豊富なので、インテリアに合わせたペットベッドが見つけられそうだ。処分しようと思っていた服が、ゴミにならずに犬の喜びにつながるのなら嬉しい限り。人にも動物にも環境にも優しいアイテムで、愛犬愛猫との生活をアップデートしよう。
Text: Mina Oba
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